広島5位確定 先発3本柱でまさかの3連敗…九里「チームを勝たせる投球ができなかった」今季最短3回KO

[ 2022年10月1日 04:45 ]

セ・リーグ   広島1―5ヤクルト ( 2022年9月30日    マツダ )

<広・ヤ>3回、キブレハンに先制3ランを浴びる九里(撮影・光山 貴大)
Photo By スポニチ

 広島は30日のヤクルト戦に敗れて3連敗に沈み、1試合を残して4年連続のBクラスとなる5位が確定した。九里亜蓮投手(31)が3失点して先発では今季最短の3回で降板。大瀬良、森下を合わせた「先発3本柱」を最終盤にフル回転させたものの奏功せず、クライマックスシリーズ(CS)進出は夢に終わった。

 先発陣が踏ん張り切れなかった終盤を象徴する形で終戦を迎えた。頼みの「先発3本柱」をフル回転させた上での完敗。佐々岡監督は潔く頭を下げた。

 「選手は一生懸命頑張ってくれた。最後までファンの皆さんが諦めずに信じて期待していたことを思うと、こういう結果になって申し訳ない気持ちです」

 勝負の一戦を託された九里は2安打された初回を無失点で切り抜けたのが精いっぱいだった。3回2死から四球と単打で一、二塁を招き、キブレハンに先制3ランを献上。先発では今季最短の3回で降板し、「チームを勝たせる投球ができなかった。すごく悔しい」と唇をかんだ。

 首脳陣は今季残り6試合となった時点で大瀬良、九里、森下の3本柱を2試合ずつ登板させる必勝プランを立てた。しかし、3人ともに疲労の色を隠せずに早期降板が続いた。7日の中日戦で森がプロ初勝利を挙げて以降、先発投手は13試合連続未勝利。リーグ最多178回2/3を投じた森下が6戦未勝利で今季の登板を終えるなど先発陣の疲弊は明らかで、指揮官は「1年間通しての先発のやりくりは僕の責任。僕が無理させたところもあった」と責任を背負った。

 先発陣は今季最大の強みだった。開幕6連勝を決めるなど5月中旬に一時首位に立てたのは、5月終了時点で先発した投手が12球団最少の7人のみとローテーションが盤石だったからだ。しかし、交流戦を最下位で終えて借金生活に突入。勝ち頭だった床田は8月上旬に右足首骨折で離脱し、大瀬良は不振で2度の降格するなど、先発陣は次第にもろさを露呈していった。

 一方、攻撃陣に目を移せばチーム打率・257はリーグトップを誇る。ただし、26盗塁は52、66年のシーズン44盗塁を大幅に下回る球団ワーストが確実で、足を生かす広島伝統の攻撃で投手陣を救うことはできなかった。

 マツダスタジアム開場500勝目に王手をかけてから本拠地5連敗と地の利も生かせなかった。佐々岡政権では3年連続のBクラス。奇跡のCS進出は、奇跡のままで終わった。(河合 洋介)

 ○…広島はヤクルトに敗れてCS進出が消滅。同時にシーズン5位が確定した。残り1試合に勝っても勝率.479で、現在3位の阪神が残り1試合に負けた場合の勝率.486を下回るため。また現在4位の巨人が残り2試合全敗なら勝率.479で並ぶが、規定により直接対決で負け越した広島が下位(5位)になる。

続きを表示

2022年10月1日のニュース