若林クリス氏 トップ相手に完敗も、世界の階段2つ上ったスマイルジャパン

[ 2022年2月13日 05:30 ]

北京五輪第9日 女子アイスホッケー準々決勝   日本1―7フィンランド ( 2022年2月12日 )

フィンランドに敗れたスマイルジャパン(AP)
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 【アイスホッケー斬る 若林クリス】試合を進める上で重要な各ピリオド(P)の最初の5分で、日本はいずれも失点してしまった。特に追い上げムードだった第2Pの失点が痛く、流れを引き寄せられなかった。

 日本は基本的にマンツーマンで守るが、世界のトップ相手には1対1で勝てないため守る時間が長くなって消耗する。守り切っても疲れからサポートに走れず、パックキャリアーが孤立して攻撃につなげられなかった。パワープレーのチャンスでも速いプレッシャーを受けて苦し紛れのパスを出すことが多かったが、サポートが近すぎて相手が1人で2人を守れる状況にしてしまっていた。味方同士が距離を取ってリンクを広く使い、相手を振り回したかった。

 だが、このレベルの試合を積み重ねれば必ず将来の財産になる。勝ち進まないと経験できない試合に進んだ日本女子は今大会、世界の階段を2つ上った。競り合って転ぶシーンは多いが、4年前は転ぶ前にあっさり抜かれていたのだ。五輪から遠ざかっている男子も刺激を受けたはずだ。(東北フリーブレイズ総監督)

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