船木和喜氏 強い横風?陵侑 2回目に見舞われたほんの少しの不運

[ 2022年2月13日 05:30 ]

北京冬季五輪第9日・ジャンプ男子個人ラージヒル ( 2022年2月12日    国家ジャンプセンター )

北京五輪 ジャンプ男子ラージヒルで1回目の飛躍をする小林陵侑(撮影・小海途 良幹)
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 【ジャンプ斬る・船木和喜】試技、試合の1回目と陵侑の内容は完璧に近く、日本選手初のジャンプ個人2冠を確信していたが、まさか僕に遠慮するとは(笑い)。それは冗談だが、2回目の空中で見舞われた、ほんの少しの不運で金メダルがするりと逃げていった。

 踏み切り直後にいつもの安定した空中姿勢に入ったが、おそらく横風が強まり、体とスキーがローリングするようになった。実際、陵侑でなければもっと飛距離を落としていたほどのもので、よく我慢して銀メダルを確保したと評価したい。そして、改めて自然とも闘っていることを認識させられた。

 ノーマルヒルの圧勝と、この日の好調ぶりを見せられたライバルたちが“無欲”で飛べたのも、陵侑が強すぎたことによる不運という見方もできる。ただし技術的に落ち度はなく、他の日本勢3人も2回目の30人にしっかり残ったのは収穫。団体戦で有終のメダル争いをする準備は整ったとみている。(98年長野五輪スキージャンプ2冠)

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