杉原“大河チャージ”で66、2位浮上!史上初トップ5にアマ3人

[ 2020年10月17日 05:30 ]

男子ゴルフツアー 日本オープン第2日 ( 2020年10月16日    千葉 紫CCすみれC=7317ヤード、パー70 )

<日本オープンゴルフ第2日>9番、ティーショットを放つ杉原大河(撮影・沢田 明徳)
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 17位から出たアマチュアの杉原大河(たいが、20=東北福祉大3年)が5バーディー、1ボギーの66と伸ばし、通算4アンダーで2位に浮上した。通算5アンダーの単独首位に河本力(20=日体大3年)が立ち、杉原と同じ2位には桂川有人(22=日大4年)。各日の成績でトップ5に3人のアマチュアが入るのは、99年の日本ゴルフツアー機構発足以来初。日本一を決めるナショナルオープンで、若い世代が旋風を巻き起こしている。

 もちろん、名前の由来はタイガー・ウッズだ。偶然にもこの日、身にまとった赤いポロシャツに黒のズボンは本家の勝負カラー。東北福祉大ゴルフ部主将の「金谷(拓実)さんが決めています」というユニホームだが“大河チャージ”にはぴったりだった。

 「この2日間は出来過ぎだけど、しっかりマネジメントできている証拠だと思う。凄くうれしいです」

 練習日の段階で、ティーショットで握るクラブは決めていた。1Wを握ったのは5度だけ。インから出ると14番パー4は2Iでフェアウエーを捉え、2打目を5メートルにつけてバーディー先行。3番で3W、5番では2Iでフェアウエーに置いてスコアを伸ばした。「1Wはリスクを伴う。フェアウエーキープがスコアの要因」と胸を張った。

 大学進学後、この大会は2度予選会に挑戦したが1次敗退。「縁がないと思っていたら、初出場でまさかの順位」と初々しい。名前は大河だが、目標は大学の先輩の松山英樹。アイアンが武器の杉原にとって、世界で活躍するショットメーカーは憧れだ。松山がオフに大学を訪れた際、恥ずかしがり屋の20歳は「みんなが松山さんに聞いているのを盗み聞きしています」と笑った。

 徳島出身で、首位に立つ愛媛出身の河本とは小学生の頃からのライバルだ。「力と一緒に良い順位で戦えるのは刺激になる」。1927年の第1回大会の赤星六郎以来、史上2人目のアマチュアVも見える位置での決勝進出に「優勝はまだまだ先の話。自分のゴルフを続けるのを心掛けてやっていきます」と最後まで謙虚だった。

 ◆杉原 大河(すぎはら・たいが)1999年(平11)11月4日生まれ、徳島県出身の20歳。東北福祉大3年。父・剛毅さんの勧めで5歳からゴルフを始める。全国小学生ゴルフ大会、全国中学校ゴルフ選手権優勝。中学3年時には世界ジュニア制覇。昨年10月には「石川遼 everyone PROJECT」で史上3人目の下部ツアーアマチュア優勝を果たした。好きなプロはジェーソン・デー(オーストラリア)。「野球が大好きなので」目標とする人には黒田博樹氏、則本昂大、大谷翔平とプロ野球選手を羅列。平均飛距離は300ヤードで、得意クラブはアイアン。1メートル75、80キロ。

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