羽生結弦、世界選手権で4回転半に意欲「頑張ります、そのつもりで」

[ 2019年12月8日 20:28 ]

<GPファイナルエキシビション>エンディングの練習に臨む羽生(撮影・長久保 豊)
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フィギュアスケートのGPファイナルの男子で2位だった羽生結弦(ANA)が競技から一夜明けた8日、イタリア・トリノで取材に応じ、世界選手権(20年3月、モントリオール)でクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)に挑戦する意欲を示した。

 6日の練習でクワッドアクセルに挑み3回転倒した羽生はこの日、前人未踏の大技について熱く語った。「世界選手権でのプランはあるか」と問われると、「頑張ります。そのつもりで」と力強く言った。

 5日のショートプログラム(SP)でチェン(米国)に12・95点差をつけられた後、羽生は絶望の中にいた。「ジャンプを1本増やしたからとか、4回転にしたからっていって縮まるものではないということはすごく分かっていたし、彼(チェン)自身も5回跳んでくることは分かっていたし、こんなプレッシャーでは絶対につぶれないという強さをすごく感じてもいたので難しいだろうなという感じはあった」とフリーでの逆転は困難と認識していた。

 だからこそ、「ここで何か爪あとを残したいという気持ちがあった」と言う。ブリアン・コーチの合流が遅れ、6日の練習には間に合わなかった。「ストッパーがいない今だからこそ、自分だけで決められる今だからこそ、ここでやってもいいんじゃないかなと自分を許してしまった」と大技へのアタックを決断した。

 相当の覚悟を持って、踏み切り、そして鋭く回転していた。「回転がまだ足りきっていないジャンプのほうが多いので、いつどこか痛めてもおかしくない着氷だったり転倒するリスクがある。公式練習だからこそ、気合が入りすぎていつもより浮くだろうと。そうなった場合に大きな怪我をするリスクもある。ほぼ試合を捨てるような覚悟でいっている。ここで無理をして力を出し切ったら、フリーまでもたないのは分かっていた。捨てるという言い方はふさわしくないけど、試合ごとアクセルの練習にかけるくらいのつもりでやらなきゃいけないという覚悟があった」と話した。

 憧れのエフゲニー・プルシェンコが金メダルを獲得するなど、羽生にとって思い出深い06年トリノ五輪と同会場で行われた今大会。「跳べはしなかったけど、また自分にとってきっかけの地になった」。4回転半は羽生にとって、「王様のジャンプ」と言う。まだ選考会の全日本選手権(19日開幕、東京)は残るが、GPファイナルなどで結果を残し、世界選手権の代表入りは決定的。打倒・チェン、そして自らの理想の演技に向け、羽生が高く舞う。

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