八村に初物づくし ダブルダブル&フレイグラント・ファウル フリースローは7本失敗

[ 2019年10月14日 09:52 ]

バックスのイリヤソーバを振り切ってインサイドに切れ込むバックスの八村(AP)
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 NBAのドラフト全体9番目に指名されたウィザーズのフォワード、八村塁(21)が13日、地元ワシントンDCで行われたプレシーズンのバックス戦に出場。昨季リーグ最多の60勝(22敗)を挙げた東地区の強敵相手に、プレシーズンでは自己最長の27分にわたって出場し、10得点、12リバウンドで初の“ダブルダブル”を達成。しかし前半で4反則を犯し、これもNBAでは初めてのファウルトラブルに見舞われた。フリースローにいたっては8本放って7本失敗。長所も短所もさらけだしたプレシーズンでの自身3戦目となった。

 第1Qの9分45秒にはシュート・フェイクからインサイドに切れ込んで右手でレイアップを決めたが、ボールを持っていない左手が、マークしていたバックスのタナシス・アデトクンボ(27)の顔面に当たり、昨季MVPのヤニス・アデトクンボ(24=この日は欠場)の兄でもあるタナシスは苦痛の表情を見せた。

 審判団はビデオでチェック。するとノーマルのファウルではなく、過度の反則に対してコールされるフレイグラント1(国際ルールではアンスポーツマンライク・ファウル)を宣告され、相手に2本のフリースローとさらなる攻撃権を与えてしまった。一発退場のフレイグラント2ではなかったが、試合の序盤では不要な行為。オフェンス面で課題の残る試合となった。

 ゴンザガ大時代の昨季に73・9%の成功率を記録していたフリースローも不振。この日は先のW杯中国大会で敗れたトルコ代表(67―86)で、そのとき19得点を許したバックスのアーサン・イリヤソーバ(32)とマッチアップ。しかし再び18得点を許すなどディフェンス面で“リベンジ”はできなかった。

 バックスはW杯米国代表のセンター、ブルック・ロペス(31)を“壁”にしてシューターをフリーにさせるプレーを定番の戦術にしているが、八村はロペスの仕掛けたスクリーンに簡単にさえぎられてイリヤソーバにキャッチ&シュートを決められるなど、対応できない場面もあった。

 第3Qの5分、自らのスティールからブラドリー・ビール(26=この日20得点)のバウンズ・バスを受けて速攻からダンクを決めたものの、ゴール下では再三にわたってシュートをブロックされるなど、NBAの“高さ”に苦しんでターンオーバーを4回喫する結果となった。

 試合は115―108(前半55―52)でバックスが勝ってプレシーズンでは4戦全勝。ウィザーズは2勝2敗で、18日に76ersと対戦してプレシーズンの全日程を終了する。

 なお八村のプレシーズン3試合での個人成績は平均21・3分の出場で11・0得点、9・0リバウンド。シュートの成功率はフィールドゴールが38・5%、3点シュートが33・3%、フリースローが43・8%と、ゴンザガ大時代の昨季(59・1%、41・7%、73・9%)をすべて下回っている。

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