鈴木雄介 50キロ競歩日本新で初V 20キロが“本職”「変に申し訳ないというか…」

[ 2019年4月14日 15:47 ]

陸上・日本選手権50キロ競歩 ( 2019年4月14日    石川県輪島市・日本陸連公認コース )

日本新記録でフィニッシュする鈴木雄介(撮影・中出健太郎) 
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 世界選手権(9~10月、ドーハ)の代表選考会を兼ねて行われ、男子20キロ競歩の世界記録保持者・鈴木雄介(31=富士通)が3時間39分7秒の日本新記録で初優勝した。昨年10月に野田明宏(自衛隊)がマークした記録を40秒更新。日本陸連が定めた3時間45分0秒の派遣設定記録を突破して世界選手権代表入りの条件を満たしたが、出場については明言を避けた。その真意などを記者会見で明かした。

 ――今回のレースに出た意図は。

 「20キロが(選手)層が厚くなりすぎているのはある。その日の調子でも結果が左右されるので、ある種バクチのような戦いになるのかなと思う。その点、50キロは自分で実力を上げていけば、20キロよりは代表を狙いやすい。東京五輪を目指す上で50キロも視野に入れていこうと出場することにした」

 ――日本記録は考えていたか。

 「頭の片隅に起きながらも、まずは完歩して50キロを体験するというのが一番の目標だった。東京五輪を目指していく上で試すレースができればという思いで出た。50キロは再来年の世界選手権までの種目。今は20キロの世界記録を持っていて、50キロでも世界記録を目指したいなという思いもあり、このタイミングで50キロを1回完歩してみようという思いで出場した」

 ――50キロへの手応えは。

 「手応えはある。ただ、50キロで東京五輪に出て金メダル、そして世界記録ということを考えたときには、課題が多く残った大会だったかなと思う。ラスト35キロから(1キロ)4分15秒を切るペースでいければ世界記録を狙っていける自信にはなったが、やっぱりラストの5キロ、10キロ、我慢できずにペースが落ちてきたので、そこは課題かなと思う」

 ――ドーハ世界陸上については。

 「日本記録を出して代表内定の権利を得ているので、本来ならば出るべき大会だと思う。ただ、ボクの中で競歩は20キロという思いがある。それを捨てるのかとか、いろいろ葛藤がある。もちろん、世界陸上で金メダルを獲りたいという気持ちもある。それに向けたレースができたので、それをした方がいいのか、やっぱり東京五輪で金メダルを獲ることを第一に考えるべきなのかとか。20キロにするか、50キロにするかも。もちろん初の50キロでこのタイムが出せたのは、自分の中にも50キロの才能はあったんだなって思うし、でも20キロが好きだっていう」

 ――仮に世界陸上に出た場合、東京五輪までを見据えてどういったデメリットが起きると想定しているのか。

 「最大の問題は深夜にレースがあるということ。夜中に4時間近く歩いているわけですよね。それって人間のリズムには絶対にそぐわないことをやってるわけです。たった1日だとしても、それは凄いダメージが残るのかなと思いますし、ドーハで結果を出すことを考えると、生活のリズムを変えなきゃいけない。1カ月ぐらい、最低1週間は変えないと。でも、人間にそぐわないリズムは相当にダメージが来ると思います。夜中でもドーハは暑いと思うじ、日差しとかも東京五輪の想定にはならないレース。ドーハでの指標は東京には生きないと思うので難しいと」

 ――日本チャンピオンというのは

 「実感がない。棚ぼたではないけど棚ぼた感? やっぱり20キロのラストの競り合いってのが本当に好きなんですよ。勝っても負けても。20キロのチャンピオンというのが自分の中で本当に特別なものなので、50キロは勝ってうれしいけど、変に申し訳ないというか、新参者が急にポンと勝ってしまってみたいな」

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