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伊藤にセリエA名門・ローマが白羽の矢 複数ポジションこなせる森保ジャパン23歳DF

[ 2022年12月2日 06:15 ]

伊藤洋輝
Photo By スポニチ

 名将ジョゼ・モウリーニョ監督率いるセリエAのローマが、W杯カタール大会メンバーの日本代表DF伊藤洋輝(23=シュツットガルト)の獲得に乗り出していることが1日、分かった。関係者によると、リストの最上位に名前があるという。当初は他のアジア人選手獲得を目指していたが、数少ないアジア枠の中で伊藤を最優先とすることを決断した。

 伊藤は正確な左足からの展開力を持ち味とし、21年夏に磐田からシュツットガルトに期限付き移籍した。Bチームに入る予定が、ケガ人などの事情からAチームに抜てきされると、レギュラーに定着。昨季最終節のケルン戦で日本代表MF遠藤航の決勝点をアシストするなど、劇的な1部残留に貢献し、今年5月に完全移籍した。

 ローマはリーグ制覇3回などを誇るセリエA屈指の名門で、かつては元日本代表MF中田英寿が在籍し、リーグ制覇を果たしたことで知られる。ポルトガル人の名将を招へいした昨季は、新設された欧州カンファレンスリーグを制し、UEFA(欧州連盟)主催大会初優勝を果たした。W杯期間中の先月には日本ツアーを敢行し、伊藤の古巣でもある名古屋、横浜と対戦している。

 海を渡った当初に比べ、伊藤の市場価値は数十倍にアップ。ボランチ、センターバック、サイドバックなど複数ポジションをこなせる23歳のポテンシャルは、欧州で確かな注目を集めている。ローマにはDFマンチーニ、MFペレグレニ、若き司令塔のMFザニオロらW杯出場を逃したイタリア代表も多く、移籍が実現すれば大きなステップアップとなることは間違いない。

 ◇伊藤 洋輝(いとう・ひろき)1999年(平11)5月12日生まれ、静岡県出身の23歳。磐田の下部組織で育ち、17年にトップ昇格した。19年は名古屋に期限付き移籍。20年磐田復帰を経て21年7月シュツットガルトに期限付きで移籍し、今夏完全移籍。U―16から各年代の日本代表に選出され、A代表では初招集された今年6月のパラグアイ戦でデビュー。1メートル88、84キロ。利き足は左。

 ▽ASローマ 1927年創設。イタリアの首都ローマを本拠地とし、セリエA優勝3回、イタリア杯優勝9回の名門。00~01年にクラブの象徴的存在のFWトッティやMF中田ら各国のスター選手をそろえてリーグを制覇した。チームカラーは黄色と赤。スタジアムはスタディオ・オリンピコ(約7万2000人収容)。

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2022年12月2日のニュース