【カタール日記】外国メディアの“厚かましさ”に脱帽

　日本戦を翌日に控えていたコスタリカの公式練習。客席中段辺りにいると、外国人カメラマンが私を見上げ、あるしぐさを繰り返していた。両手で何かを開いてのぞき込むようにし、そのあと私を指さす。直前まで大会ガイドを見ていた私に「もう一度」と言っているようだった。「やらせか」と思ったが、雑誌で相手を研究していたのは事実。協力した。

　カメラマンはその後も膝の上でノートパソコンを使っている日本人記者を本人の許可なく撮影。さらに「取材終了です」の声に「最後の一枚」と粘っていた。対象はやはり日本人で、首から下げている双眼鏡を構えてほしいと懇願していた。報道側は押しの強さや厚かましさが不可欠だが、この人には負ける。どこかでコスタリカの練習に殺到した日本メディアの面々として私の間抜けヅラも紹介されているのだろうか。（東　信人）