前田吟 60年近く親交…中尾彬さん偲ぶ「ライバルというか良き競争相手」「あんなに元気だったから」

[ 2024年5月22日 20:29 ]

前田吟
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 俳優の前田吟(80)が22日、本紙の取材に応じ、16日に心不全のため都内の自宅で死去した中尾彬(なかお・あきら)さんとの思い出を語った。

 1歳年上の中尾さんとは、60年近く親交があった。突然の訃報に「びっくりしました僕よりも仕事もしていて、あんなに元気だったから。もう少し長生きして、お手本を見せてほしかった」と追悼。デビューが同時期だったこともあり「ライバルというか良き競争相手だった」としのんだ。

 駆け出しの役者だった20代の頃には、行きつけの居酒屋でよく酒を酌み交わした。前田は1963年に劇団俳優座の養成所入り。中尾さんは61年に日活ニューフェースの第5期に合格し、63年に劇団民芸に研究生として入団。所属は違ったが、撮影などで度々顔を合わせていた。「僕が高橋長英、小野武彦、夏八木勲、地井武男とか俳優座の同期といると、1人で来た彼が俺たちの仲間に入ってくるの。人懐っこい男だったね」と懐かしんだ。

 トレードマークの「ねじねじ」が有名な中尾さんは、駆け出しの頃からオシャレ。当時はお金もなく「僕なんか、ジーパンにTシャツだったのに、彼は着流しで飲みに来たこともあった。凄い粋なやつだなと思ってね。“貧乏でも役者になるなら、かっこいい洋服で来いよ”と彼に言われたのを覚えています」と振り返った。

 中尾さんは俳優として活躍する一方、1990年代頃にバラエティー番組にも進出。当時、役者としては珍しく先駆者的な存在だった。前田が02年にテレビ朝日「スーパーモーニング」の司会に挑戦する際にも、さまざまな番組に出演する中尾さんの姿に「勇気をもらった」と回顧。「役者が役者だけやっていても仕方がない。バラエティーとかいろんな番組に出ようと思ったのは彼のおかげ」とその功績をたたえた。
 

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