中尾彬さん死去 81歳 俳優、バラエティーで活躍「ねじねじ」トレードマーク 池波志乃とおしどり夫婦

[ 2024年5月22日 11:50 ]

夫人の池波志乃(右)にキスをプレゼントされ、満面の笑顔の中尾彬さん(2008年4月12日)
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 「アウトレイジビヨンド」や「翔んで埼玉」など硬軟問わずに俳優として存在感を示し、バラエティー番組でも活躍した中尾彬(なかお・あきら)さんが16日、心不全のため都内の自宅で死去した。81歳。千葉県木更津市出身。

 所属事務所が22日に正式発表する予定で、親しい仕事先の関係者には報告を始めている。

 中尾さんは近年〝終活〟に取り組んでいることを公言。世間にその大切さを説き夫婦で向き合ってきた。都内の自宅マンションを除いて、千葉県や沖縄県に所有していたアトリエなどを少しずつ売却。今年3月にはPR大使を務める故郷の木更津市に美術品のコレクションを寄贈。その際は元気な姿を見せ「絵を見飽きたわけではなく、終活しているため、これを木更津の人に見てもらった方がいいのではないかと思って寄付をした」と語っていた。

 高校卒業後の1961年に武蔵野美術大学油絵学科に入学。翌62年に日活ニューフェースの第5期に合格し、映画デビューを果たすが、画家の道を捨てきれずに大学を中退してフランスに留学したこともあった。帰国後の63年に劇団民藝に研究生として入団し、翌65年に中平康監督の「月曜日のユカ」で主演の加賀まりこのボーイフレンドを好演して注目を集めた。70年に日活と民藝を離れてフリーに転身。75年に「本陣殺人事件」で金田一耕助役で主役を張ったほか、東映「極道の妻たち」シリーズ、東宝「ゴジラ」シリーズ、伊丹十三監督の「ミンボーの女」、さらには「アウトレイジ ビヨンド」や「龍三と七人の子分たち」など北野武監督の作品に重用され、コワモテから気の良い親分まで変幻自在に演じ分けて貫録を示した。ドラマではテレビ朝日「暴れん坊将軍」の初代徳川宗春役やNHK土曜ドラマ「ハゲタカ」などで存在感を示した。

 おしゃれとしても知られ、マフラーやスカーフを首元からぐるぐる巻きにする〝ねじねじ〟がトレードマークだった。

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