二宮芽生の初主演舞台「さかさまのテミス」が下北沢で開幕 「やりきったと思えるようにしたい」と意気込み

[ 2024年5月22日 23:05 ]

舞台「さかさまのテミス」で舞台に初主演する二宮芽生
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 女優の二宮芽生(めう、31)が初主演する舞台「さかさまのテミス」が22日、東京・下北沢の駅前劇場で開幕した。開演前のゲネプロ終了後、二宮が取材に応じた。

 劇作家・演出家の友池一彦氏による会話劇で、SNSが当たり前に存在する現代に「正義感とは何か」と問いかける物語。同調圧力に流されがちな昨今の風潮に疑問を抱き取り残されていく主人公の新人編集者の女性を中心に、えたいの知れない正義感に振り回されていく人々をリアリティーたっぷりに描く。

 主人公の編集者・ヒナタを演じる二宮。「ミュージカルは経験がありますけど、ストレートプレーは初めて。そして初主演で、下北沢の小劇場の舞台も初めて。新鮮づくしで新しいことばかりです」と新たな経験に期待と不安が入り交じった様子だ。演じるのは正義感を持ちながらも、なかなか行動に出せない性格の女性編集者。勤務先の出版社と作家の間で大きなトラブルが起き、物語が展開していく。さまざまな人の正義感に振り回される役どころで「すごく不器用な子で、友池さんも“どの役も主人公になりうる作品だけど、共感できるのはヒナタ”とおっしゃっていた」。ライトノベルのオタクという設定で「独特のストレスの発散方法も見どころです」と明かした。

 初のストレートプレーに楽しさも難しさも感じる稽古期間だった。友池氏は稽古を重ねながら物語を作り上げていく手法を取るといい、それも初体験。「カンパニー全体のお芝居のトーンに、自分の芝居をどう合わせられるか。自分の役がギリギリまで見えてこなかった」と苦労もあった。そんな中で迎えた初日。「幕が開けてからも変わっていくと思います。セリフの言い方も毎回変わってくる。周りのキャストの方とどうコミュニケーションをとっていけるか。相談しながらやっています。座長だけど、助けてもらいながら、悩みながらやっています」と話した。

 「何があっても大丈夫、冷静に、と楽しく過ごせるマインドを持ってると思ってだけど、余裕がなくなるタイプでした。いつも自由にお芝居をしてきたけど」。言葉を選びながらそう明かす表情に、苦悩しつつも前向きに取り組んできた様子がうかがえた。ゲネプロでもミスがあったといい、不安がないと言えばウソになる。

 ただ、舞台は生モノ。観客が入って初めて完成する。「たくさんの人が見に来てくれるのが楽しみ。それがモチベーションです」と笑顔を見せる。気持ちは前向きで「挑戦したり、不安なところに身を置くことの楽しさも実感してます。板に立ったら舞台は役者のモノ。いかに気持ちを解放して楽しめるかが大事だと思う。自分でも本番で何が出るか楽しみ」と毎日の公演を楽しみにしている。

 26日までの計8公演。「後悔したくないので、やりきったと思えるようにしたい。もっとこうしておけば、と思わないように、みんなを信頼して自由にお芝居をしたいです」と力強く語った。

 ◇二宮 芽生(にのみや・めう)1992年(平4)7月20日生まれ、沖縄県出身。中学はオーストリアや高校はドイツで過ごし、帰国後の19歳の時にスカウトされ芸能界入り。2017年にマレーシア人タレント・Nameweeの楽曲「Tokyo Bon」のビデオに出演。セーラー服で踊る姿が海外でバズり、1億回再生を記録した。同年に映画「千年の糸姫」に主演し、「アジア国際映画祭」で新人主演女優賞を受賞。英語、ドイツ語、中国語を扱える。

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