熊本国府の野田主将は中学時代に亡くなった父方と母方の両祖父の思いも背負って戦った

[ 2024年3月25日 19:32 ]

第96回選抜高校野球大会第6日第3試合   阿南光3―0熊本国府 ( 2024年3月25日    甲子園 )

<阿南光・熊本国府>9回1死一塁、熊本国府・野田は空振り三振に倒れる(投手・吉岡)(撮影・大森 寛明)
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 熊本国府は5安打零封負けで県勢の初出場では98年ぶりとなる8強進出を逃した。

 打線は相手エースの吉岡に牛耳られた。2番・二塁で出場した主将の野田希(のぞむ=3年)は4打数無安打に終わり、「スピードボールがある投手なのは分かっていた。スピード以上にストレートの伸び、切れがもの凄い投手。それを捉えるのはなかなかできなかった」と悔やんだ。

 野田は野球バッグにアクセサリーとブレスレットを忍ばせていた。中学時代に亡くなった父方と母方の両祖父の形見だ。熊本西時代に甲子園に出場した兄の侑(あつむ)さんから託されていた。生前はよく可愛がってくれ、応援してくれていた。試合前には形見を握りしめて力をもらった。「最後までよろしくという形で戦った。おじいちゃんの思いだったりに応えられなかったのは悔しい」と唇をかんだ。

 主将として臨む最後の夏が待っている。野田は「自分だけじゃなくみんなが悔しい思いをしている。きょうだけで忘れるのではなく、きょうの悔しさを頭に入れて、この舞台で借りを返せるようにしたい」と誓って甲子園を後にした。

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