青木崇高 「これが本当の演出なんだ」芝居をする上での核となるものを教わった恩人明かす

[ 2024年2月2日 14:34 ]

青木崇高
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 俳優の青木崇高(43)が2日放送のNHK総合「あさイチ」(月~金曜前8・15)にゲスト出演。“自分の芝居の核”となるものを教えてくれた恩人について語った。

 2002年に映画デビューした青木だが、26歳の時にNHK「繋がれた明日」でドラマ初主演を果たす。その後、連続テレビ小説「ちりとてちん」(2007年後期)でヒロインの相手役を演じ、大きな注目を集めた。

 「繋がれた明日」ではオーディションで主演を勝ち取り、19歳で殺人を犯した青年を演じた。青木は「それまでは映画を中心にやらせていただいていたんですけど、初めて主演をやらせていただいたのが日本放送協会の作品でした」「やっぱり映画の中で一言、二言の役しかやってなかったので、ドラマのテンポについていけなかったり、セリフも覚えていたけど、緊張して出ないとか。“ありがとう”が20回とかNGになったり、しゃべれない、そこから焦りが出て…」と回顧した。

 涙を流し、感情を爆発させるシーンも。「しんどい内容なんですね、感情は高まってて、リハーサルの時はガーっと来てたんですけど、本番の直前で物凄い笑い声が聞こえてしまって、集中が途切れて、“もうダメだ、終わった!”みたいな。そこからトライしてもあの時の感覚、みたいになっちゃって。そこで演出家の方が1回、気持ちをリセットして、丁寧にアプローチしてくださったんです。一応、泣くという物理的に涙を作らないといけないシーンをしっかり演出してくださって」と青木。「本当に感謝していますね。それでその演出が心に突き刺さって、自分の芝居する時のベース、核になるようなことを教えてくださった」と感謝した。

 同作で演出を担当した同局の一色隆司ディレクターがVTR出演。「青木さんがいろいろ苦労されていて、なかなか自分の気持ちがやりたいんだけど、そこに行けないという感じのことがあって、“ちょっと一緒にやりますか?”って。横にいてセリフとかをやった」と説明。「そのシーンに至るまでいろいろなことが起こっている。そこに一緒に立ち返りながら、“その時はどう思いましたか?”“この時はどう思いましたか?”“今どう思いますか?”その都度その都度の思いを言葉にのせながら、呼び覚ましていく作業をしたと思います。彼の中でもどんどん掘り下げていくことをやってくれていたんだなと、表情を見て、どんどん気持ちが溢れてきて、気付いたら泣きじゃくっていましたし」と明かした。

 「青木さんの芝居の力であり、凄いところは演じている役の本質をつかもうとするっていう、そこに突っ込んでいく、そこに勇気がある。そこがどこであろうと、とりあえずそこに行くんだ!というのがあって、そのためには何でもやります!っていう。そういう誠実さが彼の持ち味で素敵なところ」と称賛した。

 そんな一色氏のメッセージに青木も「うわ~本当にうれしいです。ありがとうございます」と感激。「いや~補足させてください」としつつ「(涙が)出なくなって、“隆太、セリフ言ってみろ!”って言われて。“何で俺がこんな目に遭わないといけないんですか”って言ったら、“もっとゆっくり言え!”って言うんです。“もっとゆっくり…そこに怒りを足せ!”って。“ゆっくり言え、そこにもっともっと怒りを足せ”って。“なんで俺が…”って言ったらグワーッて(涙が)出てきて、“回せ、回せ!”ってなって。ブワーって泣いて。カットかかって、“監督、今のなんなんですか、僕に何が起こったんですか?”って」と振り返った。

 この時の演出に「これが本当の演出なんだ!」と感銘を受けたという青木。「心って数値化はできないかもしれないけど、海外でも演出を勉強されていたのもあって、アカデミックな場所では“どう心というものを引き出すか?”っていうことをちゃんとあるんだなって。学問としてあるんだなって。そのきっかけに普段からアンテナを立てるようにして、自分でちょっと感情の塊を出す時はどのアプローチで調整すればいいのかなって。本当に本当に感謝しています。本当に恩人です」と感謝した。

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