“吉本鎖国”ではございません。 奥谷副社長が語ったネット騒動の真相 原点回帰・所属芸人ファースト

[ 2024年2月2日 05:15 ]

渋谷のヨシモト∞ドーム(画像は一部加工)
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 吉本興業の劇場公演に他事務所の芸人の出演を見合わせるとの情報がネットなどで取り沙汰され“吉本鎖国”などと騒動になっていることについて、同社が1日までに本紙の取材に応じた。劇場を統括する劇場本部本部長で代表取締役副社長の奥谷達夫氏は「“鎖国”みたいな噂が広がっているが、他社と一切交流を持たないということではありません。全劇場でもありません。(芸人の)チャンスの場がまだまだ足りていないと思っています」と否定。“鎖国”ではなく、本来の吉本芸人ファーストに戻すことがメインテーマとなる。

 同社では全国で12の劇場を経営。今回の改革の対象となるのは、基幹劇場の大阪・なんばグランド花月(NGK)や東京・ルミネtheよしもとを除く、大阪や東京にある若手主体の「よしもと漫才劇場」「神保町よしもと漫才劇場」など。2020年以降コロナ禍となり、YouTubeなどで事務所を超えた交流が活発に。東京を中心にコラボ公演で他事務所の芸人の出番も増えたが、今後は専属の若手芸人によるプログラムを打ち出していく。

 同社は創業以来112年、劇場を根幹事業としてきた。劇場の寄席で芸人を育成することを理念としており、原点回帰する形だ。奥谷氏は「吉本の芸人が活躍するための吉本の劇場。若手の一部劇場に関して、他事務所の才能ある方に甘えすぎていた部分がある。そこはわきまえて戻そうということ。いま一度、本来あるべき姿に戻すということです」と説明した。

 昨年末ごろから今回のプランが持ち上がり、春先まで段階的に進めていく。すでに発表されている他事務所の芸人との公演についてはそのまま上演する予定。所属芸人に対しても丁寧に説明を進めていくという。

 今後も一部の直営劇場以外では交流の制限はしない。実験的な企画開発を担う「よしもと幕張イオンモール劇場」などでは、他事務所とのコラボは行っていくという。

 昨年の「M―1グランプリ2023」では結成5年目の「令和ロマン」が優勝をつかんだ。所属芸人に劇場出番の機会を増やしていくことで、新しいスターを生み出していく。

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