役所広司 「VIVANT」でもあったコンプライアンスの壁「やばいから、反感を買ってしまうので」

[ 2023年12月11日 17:45 ]

役所広司
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 俳優の役所広司(67)が、10日放送のTBS系「日曜日の初耳学」(日曜後10・00)にゲスト出演し、同局日曜劇場「VIVANT(ヴィヴァン)」で感じたコンプライアンスの壁を語った。

 「VIVANT」では、東アジアのバルカ共和国を拠点とする謎の組織「テント」を率いるノゴーン・ベキを熱演した。一方で役所は、17年に放送された同局「陸王」まで15年間、テレビの連続ドラマへの出演がなかった。

 ドラマの方向性の変化が大きいという。「かつての日本のテレビドラマは、脚本家でテレビドラマを見ようという時代がありましたよね。山田太一さんとか、早坂暁さんとか、倉本(聰)さんたちで。そういうものから、だんだんだんだん遠ざかっていった気がして、作家性が強い物が減った気がして、僕も何となくテレビから遠ざかっていた気がしていた」と振り返った。

 コンプライアンスの制約も、テレビドラマ離れの理由の一つだとした。「コンプライアンス配信ドラマも入ってきて、地上波のドラマで表現できるものは制約されますよね」と話し、「どうしても自由度が配信ドラマの方が高いので。(配信ドラマの)『THE DAYS』をやったんですけど、福島原発の事故から1週間くらいの話なんですけど、地上波では表現できないものがあるんだと思います、いまだに」と打ち明けた。

 「VIVANT」でも、コンプライアンスの壁を痛感した。日本刀で首をはね、裏切り者を成敗するシーンで、演出の制限がかかった。「さすがに福澤(克雄)監督も“やばいから、反感を買ってしまうので、殺すシーンはシルエットにします”と。ちょっと日和りましたね。それが配信との違いじゃないですかね」と話した。

 テレビ放送と、自ら金を払って見る配信ドラマ、映画などとの違いがあるという。「ウイークポイントですよね。(視聴者が)勝手に飛び込んでいくから、残酷なものは見せられないし、汚いものは見せられないし、物語の内容的にもなかなかお茶の間には飛び込めない内容も(ある)。それは映画館とか配信ドラマでやればいいことだと思いますけどね」と話していた。

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