堤真一 裏方志望から役者へと転身するきっかけをくれた恩人の大物歌舞伎俳優「今まで一番楽しかった」

[ 2023年3月14日 16:32 ]

堤真一
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 俳優の堤真一(58)が13日放送のTBS「日曜日の初耳学」(日曜後10・00)にVTR出演。恩人の大物歌舞伎役者がきっかけで裏方から俳優に転身することになったことを明かした。

 もともと俳優志望ではなく、高校卒業後、スタントマンを目指し、アクションクラブ(JAC)に入団。アクション俳優の真田広之の付き人を務めた。そんな中、21歳の時に運命的な出会いをしたという。

 「真田広之さんと坂東玉三郎さんが『天守物語』って泉鏡花の作品やった時に黒子をやっていたんです。蝶々を飛ばしたり、でっかい獅子舞の立ち回りをやっていた」といい、「今までは歌舞伎の人とかがやってたけど、広之さんがやるからアクションチームの僕らが行って、僕らが絡むっていうふうになっていて、それまで玉三郎さんは名前は聞いたことあるけど、どんな方かも知らない」状態だったという。そんな中で「舞台稽古で照明の中で玉三郎さんがすっと出てきた瞬間、セットすべて見た時に“こんな異次元の世界があるんだ!”って。カ“こんな美しい世界があるんだ!”って僕は舞台に関わろうと思った」と明かした。

 「でっかい獅子舞を動かしている時に、玉三郎さんと広之さんがその獅子の後ろに入って、すーっと一緒に出て行って、玉三郎さんがブワーッと出てくるシーンがあったんですけど、スタンバイしてる。その時に(玉三郎が)トントンって毎回、僕の背中を叩いて“役者になるんでしょ?”“お芝居するんでしょ?”って。“何を言ってるんだ、この人は!”って。僕は裏方でカメラマン、照明さんとか、そういう仕事がカッコイイ!って思うタイプだったので」と苦笑した。

 さらに、玉三郎が初演出を手掛けた舞台「ロミオとジュリエット」で大きく運命が動くことに。「広之さんが忙しくて、玉三郎さんが初演出だったので、“早めから稽古を始めたい。広之さんいなくていい”と。(堤が稽古の)代役でロミオをやらされたんです。代役だから台本もってやってればいいや!って思ったら、ある日、“あなた、台本持っていいと思ってるの?いつまでも持ってるの”って。“え?代役だから別にいいでしょ!”って思ったけど、何回もやってたからセリフも入ってんですね。いつも稽古終わりにダメ出しがあるんですけど、ほとんど僕なんですよ」と笑った。

 これにはインタビュワーの林修氏も「代役だから、一番ダメだしの必要がない人」とツッコミ。堤は「玉三郎さんは“あなた、逆算”って。最終的にそこに位置に行きたいんだったら、逆算して歩き始めを考えなさいって。逆算ってよく言ってた」と懐かしみつつ「今までの稽古でその稽古が一番楽しかったです。教わることだらけだから。勉強する楽しさ、あれほど楽しい稽古は無いですね」ともらした。

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