安倍元首相の警護 元警視総監が分析「威圧的にならないようにという配慮をしたんだろう」

[ 2022年7月9日 18:43 ]

 元警視総監の池田克彦氏が9日、TBS系「報道特集」(土曜後5・30)にVTR出演し、8日に安倍晋三元首相が奈良市内で銃撃され、死亡した際の警護体制についてコメントした。

 現場は近鉄大和西園寺駅前の路上で、池田氏は「場所の特性をどこまで把握できるかというところですね」と分析。安倍元総理の演説は前日に決まり、告知されたが、池田氏は「どこのポイントに人を配置するかとかは、実際の場所を見て決めますので、そういうものが急きょの場合、完全にできるかどうかは難しいところはあると思う」と指摘した。

 聴衆からは距離があったが、視界ををさえぎる壁などはなく、360度見渡せる場所だった。池田氏は「政治家の皆さんはどうしても一般国民の皆さんと接しようとしますし、360度、聴衆に囲まれているというのは守りづらいなというのが率直な感想ですね」と経験談から語った。

 現行犯逮捕された山上徹也容疑者は、安倍元首相の背後から2発、発砲した。2発目までの間隔は約2、3秒。映像では、1発目の銃声後に山上容疑者と安倍元首相の間にSPとみられる警護員が割って入る動きを見せているが、安倍元首相を直接守る人はいなかった。池田氏は「防弾コートとか、ああいうものをバッとかぶせるとかができればいいんですが、近くに警護員がいないんですね」と問題点を指摘。その理由を「おそらく威圧的にならないように、という配慮をしたんだろうと思います」と推測した。

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2022年7月9日のニュース