チャーチルが大戦中に描いた絵画が12億円で落札 出品者はアンジェリーナ・ジョリー

[ 2021年3月2日 08:10 ]

 英国の元首相ウィンストン・チャーチル(1965年に90歳で没)が1943年に描いたとされる絵画「クトゥビーヤ・モスクの塔(Tower of the Koutoubia Mosque)」が1日、ロンドンのクリスティーズでオークションにかけられ、AP通信によれば、匿名の人物が828万5000ポンド(約12億3000万円)で落札した。

 この作品は油絵が趣味だったチャーチルが、1943年1月に米国のフランクリン・ルーズベルト大統領と行ったカサブランカ会談(モロッコ)のあとに完成。第二次世界大戦中(1939~45年)にチャーチルが描いた絵画はこれ1点で、その後、ルーズベルト大統領に贈呈された。同大統領が1945年4月12日に63歳で死去すると、同大統領の息子が画商に売却し、以後、複数のオーナーによって所有されていた。

 そして2011年に俳優のブラッド・ピット(57)が295万ドル(約3億2000万円)で購入。さらに妻だった女優アンジェリーナ・ジョリー(45)との離婚(手続き完了は2019年)に伴って所有者が代わっていた。

 当初の予想落札価格は150万ポンド(約2億2000万円)から250万ポンド(約3億7000万円)だったが制作者と所有者のネームバリューが人気を呼んで3倍以上に跳ね上がった形。チャーチルの作品のこれまでの最高落札額は180万ポンド(約2億7000万円)だったが、これも4倍以上の“記録更新”となった。なおこの作品は正式には個人ではなく「ジョリー・ファミリー・コレクション」からの出品という手続きが取られた。

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2021年3月2日のニュース