桂南光70歳記念公演は来年1月17日から 69歳の誕生日での会見に「なんの謝罪会見でも…」と笑い誘う

[ 2020年12月8日 15:24 ]

69歳の誕生日に「古希記念 桂南光独演会」を発表した桂南光
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 古希を迎えた落語家・桂南光(69)が来年1月17日から京都・南座を皮切りに「古希記念 桂南光独演会」を開催することを8日、大阪市内で発表した。6月26日の大阪松竹座まで、15都府県21会場での開催が決まっており、「還暦から10年間で噺家になったなという気がした。自分のネタと思えるものができた」と南光も高座を楽しみにしている。

 この日は69回目の誕生日。「古希の独演会の発表。なんの謝罪会見でもありません」と冒頭から笑いを誘った南光。数え年で古希を迎え「残り少ない噺家人生。喋れるうちに喋っておこう」と、古希記念ツアーを「還暦の時も南座から。心に残ってる場所」と思い出の地・南座からスタートする。

 独演会のお題は「火えん太鼓」「上州土産百両首」の2題が中心となる。師匠の桂枝雀さんが亡くなって21年半。「還暦を過ぎたら、ネタを増やす人はいない。自分のネタを固める人が多い」のだそうだが「米朝師匠もうちの師匠(枝雀)もやっておられないネタをやろう」と、向上心、探究心に火が付いた。夫人から「火えん太鼓をやって」とアドバイスされ、5代目古今亭志ん生さんの得意ネタ「火えん太鼓」を上方落語風にアレンジ。30回ほど演じて、手の内に入れた。もうひとネタ「上州土産百両首」は歌舞伎、舞台劇で演目となっている人情話を落語に。「お芝居だから難しかったが、何度もやり方を変えてようやく落語らしくなった」。2題とも誰もやらない“南光流”の噺だ。現在は、独演会のことだけでなく、新ネタも考案中。「半沢直樹風の落語を考えてます。船場の商家で、悪い番頭を半沢のような手代がこらしめて…」。落語への意欲は少しも落ちてこないようだ。

 3代目桂南光を継いだのが1993年。師匠の「枝雀」の名跡については「ウチの一門からは誰も継がない。いずれ息子の(桂)りょうば君が継ぐでしょう」と言う。「私が継ぐなら“米朝”でしょうか?いえいえ、うかつに言ったら、(桂)ざこばさんが激怒します」。会見の最後も爆笑で締めくくった。

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2020年12月8日のニュース