北川景子CM曲で注目「モノンクル」“言葉の伝達”「歌うのではなくしゃべるように」

[ 2020年12月8日 08:30 ]

モノンクルの吉田沙良(左)、角田隆太
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 女優の北川景子(34)が出演するシチズン「クロスシー」の新CMソングに起用され注目集めているソングライティング・デュオ「モノンクル」の吉田沙良と角田隆太に独占インタビュー。ネクストブレーク候補として注目を集める彼らに、SNS上で「素敵な歌声とお洒落な音楽最高」「洗練された感じ好き」と支持の声が続出する話題の新曲「Every One Minute」の制作秘話や音楽への熱い思いを聞いた。

 ――「Every――」は初めてのCMタイアップ曲

 角田「曲を探しているというお話をいただきまして、急遽数日で書き下ろしました。決まった時もすごくうれしかったのですが、映像が付いてきたものを最初に見た時、めちゃめちゃはまっててうれしかったです」

 ――「次の未来へ」「まだ見ぬ世界」など歌詞が新しいスタートを切った北川さんを連想させるが、曲作りにおいても意識した

 角田「映像に曲の1番がついたものをお戻しいただいて、そこからずっとその映像を見ながら2番以降を作りました。そういう(北川さんの状況と)重なるところもありつつ、あんまりそこにフォーカスを当てすぎるのもどうかなと思ったので、いい温度感でできたと思います」

 吉田「(北川景子さんを)イメージした部分もあるんですが、時計にフォーカスも当たっているので、擬人化した時計という歌詞の世界観もあるんです。その2つが組み合わさってできています」

 ――おしゃれなビートに心地よい吉田さんの歌声。特に聴いてほしいポイントは
 
 吉田「サビより手前のAメロ、Bメロが人なのか時計なのか、ちょっと切ないのに、ちょっと時計っぽい不思議なリンクを感じるから私はそこが気に入ってます」

 ――大きなCMタイアップに周囲の反応は

 吉田「大分の友人が『ふっと沙良の声がするどこからだろうと思ったら、テレビから聴こえてきて似てるなと思ってたら、SNSの発表を見て、やっぱサラだったんだと思って感動したよ』ってメッセージをくれました。そういう、声で気づいてくれたことが何件かあってうれしかったですね」

 ――結成9年にしてユニット名をカタカナに変更したが

 吉田「自粛期間中にひらめきました。字体が丸くて男女ユニットってなると、音楽性もまるくてほんわりしてるのかなと聴いたことない人は最初にそうイメージすることが多くて。でも、いざ聴いてみるとあんまりそういう感じじゃないというギャップがあるなとずっと思っていました。なので2020年にあまり活動できていない時を機に、シティ感のある字体にしたいと思ってシャープになるカタカナに決めました」

 ――初めて事務所にも所属した

 角田「今までがセルフマネージメントしていたので、事務作業だけで1日が終わってみたいなことがよくあったんですけど、それを丸々制作に充てられるんだって思うとすごいなと。それで逆に時間がもっと欲しくなったというか、これだけ時間を作っていただいてもまだ足りないんだっていうことに気づかせてもらいましたね」

 ――今回CMタイアップという大きなチャンスを手にしましたが、これまで仲間内でブレークしていくアーティストを見てきて焦りなどを感じたことは

 角田「元々ジャズで2人でやっていたのもあって、『テレビで!』みたいなところには縁遠いところに最初からいたという認識があったので、あんまり焦りとかはなかったんですけど、どんどん自分たちの音楽性も、今回もそうですけど結果に繋がるようなものに近づいて行ったと思うので、そこでひとつ頑張ろうと思っています」

 吉田「同世代でもっと(世に)出て行っている人がたくさんいて、シーンが盛り上がっていく感じは常に感じているので、後れをとらないように我々もがんばらなきゃと常に思っています」

 ――長年連れ添っている“相棒”の他己紹介を

 吉田「起きた瞬間から音楽、寝る寸前まで音楽の人。それでも時間が足りないっていうくらいの音楽人なのでシンプルに尊敬してますね。私は日ごろそんなに音楽のこと考えてなくて自由に生きているので、自分も頑張ろうと刺激をもらっています」

 角田「すごい自由で平和な人。それを歌を通してみんなに伝えられる貴重な存在です。日本語で伝えるのがすごい上手です」

 ――吉田さん、絶賛されてますが、歌う時に特に心がけていることは

 吉田「歌うということを考えないようにしています。しゃべるようにというか、モノンクルは言葉を伝えるというのがすごく大事だなと思ってて、角田さんの書く世界観がすごく好きなので、それを伝えるには歌おうと思っている内はきっと伝わらないなと思って。自分の言葉にして毎回新鮮にゼロから言葉を発する気持ちでやってます。だから歌詞を間違えるんだろうな(笑)」

 ――来年の頭には横浜(1月16日)&大阪(2月22日)ビルボードライブで久々の観客の前でのパフォーマンス ※感染症対策用レイアウトでの開催

 吉田「約1年ぶりになりますね。今年はコロナ禍で決まっていたものがなくなってしまうのがすごく辛くて、悔しかった。一回だけ配信ライブをしてそれはそれで面白かったんですけど、お客さんがいることで自分のモチベーションとクオリティって全然変わるのをリアルに感じました。お客さんの力って重要なんだなって思わせてもらいました」

 ――2021年の抱負を

 角田「音楽を勉強する扉が開けたと思っていて、『こんなやり方あるんだ』って学べる一年だったので、それをどんどん実践して曲に落とし込んでいきたいなと思っています」

 吉田「早く安心して有観客ライブがやりたいですね!」

 ◆モノンクル:吉田沙良(Vocal)/角田隆太(Bass)

詩情豊かなポップスにジャズのエッセンスを加えたジャンルレスな音楽を発信するソングライティングデュオ。FUJI ROCK FESTIVALなどの大型フェス出演の他、17年『世界はここにしかないって上手に言って』がApple Music、Spotifyなどのジャズ部門配信チャート1位を獲得。18年にはアルバム『RELOADING CITY』をリリースし、Blue Note Tokyo、恵比寿リキッドルームの単独公演を成功させる。その高い歌唱・演奏力と洗練されたポップセンスから、感度の高い音楽愛好家や幅広いジャンルの著名アーティストから絶賛されている。

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