テレ朝「報道ステーション」富川悠太アナ、新型コロナ「陽性」…放送態勢に影響必至

[ 2020年4月11日 23:12 ]

テレビ朝日・富川悠太アナウンサー(テレビ朝日HPから)

 テレビ朝日「報道ステーション」のメインキャスターを務める同局の富川悠太アナウンサー(43)が、新型コロナウイルスの感染検査で陽性と確認されたことが11日、分かった。

 テレビ界では先月末にタレントの志村けんさん(享年70)が新型コロナによる肺炎で他界するなど、感染が拡大。報道番組でも初めて感染者が出た衝撃は大きく、今後の放送態勢に影響が出るのは必至だ。

 富川アナに異変があったのは今月7日。政府が緊急事態宣言を発令した日で、番組途中から明らかなかすれ声になり、苦しそうな表情も見せた。終了後には視聴者から心配する声が上がるほどだった。

 スポニチ本紙の取材ではこの日までに感染を調べるPCR検査を受け、陽性と確認された。感染経路は分かっていないという。報道番組に携わっていることもあって本人に公表する意志があり、テレ朝が12日に発表する方向で調整している。

 富川アナは報ステの月~木曜を担当。直近の6~9日も休むことなく出演しており、コロナ関連のニュースを連日報じていた。その詳しい報道内容が注目され、番組は2月27日放送で平均視聴率が20%の大台を突破。現在も同様の数字を維持し、富川アナはその立役者の一人でもあった。

 感染拡大を受け、各局の報道番組では出演者がスタジオ内で距離を取って座るほか、出演者を別の場所から中継出演させるなどの対策を取っている。報ステでも、富川アナとフリーの徳永有美アナ(44)が2メートル以上の間隔を空けて出演している。

 ただ、関係者は「放送中はマスクを着けることができないし、打ち合わせで徳永アナやスタッフと接する機会がある」と指摘。徳永アナが濃厚接触者と判断されれば、しばらく出演は難しく番組はメインキャスター2人を欠く事態となる。さらに、テレ朝のアナウンス部内で濃厚接触者がいた場合、ほかの番組に影響が広がる可能性もある。

 テレビ界では、3月29日に志村けんさんが新型コロナによる肺炎で他界し大きな衝撃が走った。さらにバラエティーの一線で活躍する「森三中」黒沢かずこ(41)も今月3日に感染が判明し、テレビ各局は感染防止対策を一層強化した。今月9日には、毎日放送(大阪市)の東京制作局を管轄する岡田公伸取締役(享年60)が感染判明からわずか2日後に急逝。感染拡大が続く中で、報道番組は「使命」として放送を続けている。富川アナの感染は今後、どのような報道態勢で続けていけばいいのか、極めて難しい問題を突きつけている。

 ▼富川 悠太(とみかわ・ゆうた)1976年(昭51)9月3日生まれ、名古屋市出身の43歳。横浜国大卒業後、99年にテレビ朝日入社。04年4月から「報道ステーション」の現場キャスターとして取材を重ねた。都国立高時代は野球部でショートを守った。1メートル75。血液型A。

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