シャンプーハットが上方漫才大賞 結成26年目の初受賞 「このスタンスで獲らんと…」流儀貫く

[ 2020年4月11日 17:30 ]

「第55回上方漫才大賞」を受賞したシャンプーハット・こいで(左)、てつじ
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 関西の漫才界で最古の歴史を持つ賞レース「第55回上方漫才大賞」が11日、発表され、お笑いコンビ「シャンプーハット」が大賞を初受賞した。コンビ結成26年目での受賞に、こいで(44)、てつじ(44)は「めっちゃうれしい」と声を揃えて喜んだ。

 「上方漫才大賞」は上方演芸界で最も長い歴史を持ち、寄席、放送及びその他の舞台などで年度を通じ最も活躍した者に贈られる名誉ある賞。過去に「夢路いとし喜味こいし」「横山やすし・西川きよし」「中田カウス・ボタン」「オール阪神・巨人」「ダウンタウン」ら数々の実力派漫才師が受賞している。

 シャンプーハットは1994年にコンビ結成。2012年には奨励賞を受賞してから8年を経ての大賞受賞。こいでは自著「パパは漫才師」第1巻の第1話1コマ目に「『上方漫才大賞』目指して頑張ります」と書くほど、思い入れが強かった。「ひとつ夢が叶いました」とこいでは笑顔を見せた。ツッコミのない独特のスタイルの『Wボケ』がシャンプーハットの漫才。こいでは漫才大賞を獲れない理由がスタイルのせいで、大賞受賞のためのネタ作成まで考えた。だが、「このスタンスで獲らんと意味がないな」と2人の漫才を貫いた。

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、オリックス劇場からの生放送が中止となり、奨励賞、新人賞の選考、発表も取り止めとなった。本来なら観客の前で漫才を披露するはずだったが「2人で泣きながら、これまでのことを思い出しながら漫才しよとか考えてました。今回いただいてうれしいですけど、また2回目3回目の大賞を獲って、皆さんの前で漫才ができることを目指して頑張ります」とてつじは新たな目標を明かした。

 さらに新型コロナウイルスによる現状についてこいでは「日本が大変な時期に僕らが獲らせてもらったのは、何か意味があると思います。僕ら以外の漫才師も皆さん思っていますが、何とか日本を盛り上げていきたい」と語り、てつじは「劇場がオープンして皆さんの前で漫才が披露できる時、この賞に恥じないような漫才をしたいと思います」と決意を示した。

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2020年4月11日のニュース