Foorin「パプリカ」最年少レコ大 平均11・2歳、25年ぶりの“不在”セレモニー

[ 2019年12月31日 05:30 ]

「パプリカ」を披露するFoorin(撮影・小海途 良幹)
Photo By スポニチ

 「第61回日本レコード大賞」(主催日本作曲家協会)の最終審査会が30日、東京・初台の新国立劇場で行われ、小中学生5人組、Foorinの「パプリカ」が大賞に輝いた。メンバー平均11・2歳の受賞は史上最年少。米津玄師(28)作詞作曲の楽曲が乃木坂46の3連覇を阻んだ。最優秀新人賞は女性グループ「BEYOOOOONDS(ビヨーンズ)」が受賞した。

 史上最年少の「Foorin」が栄冠を手にした。最年長のひゅうがとたけるは13歳で、最年少のちせは9歳。労働基準法の規定で、13歳未満の児童は午後9時以降はテレビ出演できないため、同8時前にパフォーマンスを終えると、最年長の2人も含めすぐに帰路に就いていた。授賞式の会場にメンバーはおらず、所属レコード会社のスタッフが記念盾などを受け取った。アーティスト不在のセレモニーは、94年に授賞式を欠席したMr.Childrenの「innocent world」が大賞に選ばれて以来、25年ぶりとなった。

 大賞の最年少記録を大幅に更新した。過去にはAKB48が12年に「真夏のSounds good!」で受賞した当時のメンバー岩田華怜が14歳、男性では88年に「パラダイス銀河」で受賞した光GENJIの佐藤敦啓(現・アツヒロ)が15歳だったが、今回の平均11・2歳のグループは圧倒的な若さだ。

 ♪パプリカ 花が咲いたら 晴れた空に種を蒔(ま)こう…のサビで知られる「パプリカ」は、今年の新語・流行語大賞にノミネートされるなど子供たちを中心に大流行した。発売は昨年8月。オリコンチャートは最高位が16位と振るわず、スタートダッシュこそならなかったが、時間をかけて花を咲かせてきた。

 米津が作詞、作曲し、プロデュースも手掛けた。東京五輪に向けて機運を高めていくためにNHKに制作を依頼された「<NHK>2020応援ソング」。子供目線の応援ソングにしようと、6~18歳を対象にオーディションを行い、男児2人、女児3人を選出。5人が歌い踊る姿を風鈴に例えてグループ名を命名した。

 8月に米津がセルフカバーしたことも話題となって、同曲のミュージックビデオは再生回数が1億回を突破した。一方で、CDなどの販売利益は日本スポーツ振興センター「スポーツ振興基金」に寄付されている。大賞受賞でさらにヒットし、将来、金メダルを狙える“パプリカアスリート”が誕生する可能性もありそうだ。

 ◆Foorin(ふーりん) NHKが東京五輪が実施される2020年の応援曲プロジェクトのために立ち上げたキッズグループ。メンバーはオーディションで選ばれたひゅうが(13)、たける(13)、もえの(11)、りりこ(10)、ちせ(9)の5人。プロデューサーの米津が5人の歌い踊る姿を「風鈴」に例えて命名した。

続きを表示

2019年12月31日のニュース