阪神・岩貞が中継ぎ再転向へ 先発から“出戻り”で助っ人不調の救援陣救う 岡田監督「日本人でいける」

[ 2023年3月2日 05:15 ]

練習の合間に笑顔を見せる岩貞 
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 阪神の岩貞祐太投手(31)が1日、中継ぎに再転向する可能性が高くなった。今春は20年以来となる先発に挑戦。開幕ローテーション争いに参戦し、アピール中だったが新助っ人で救援の一角として期待されたジェレミー・ビーズリー投手(27)が右膝痛を発症して離脱した。苦しい台所事情のブルペンを救うべく異例の早さといえる“出戻り”となった。また、2月27日に沖縄キャンプを打ち上げたチームは甲子園球場で全体練習を再開した。

 異例の早さといえる“出戻り”も、すべてはチームを救うために他ならない。岩貞が、再び中継ぎで腕を振ることになりそうだ。
 この日、甲子園球場で全体練習に参加した左腕は岩崎ら中継ぎ陣と同じメニューを消化。調整の様子からも、配置転換がうかがえた。計算できる先発左腕が伊藤将だけで10年目の今年は20年以来の先発に再転向。中継ぎ時には封印していたチェンジアップを解禁し、投球フォームの改造にも取り組むなど準備を進めてきた。

 2月19日の韓国・サムスン戦(宜野座)で今春初先発し2回無失点。同25日のヤクルト戦(浦添)では、チームのオープン戦開幕投手も務めた。同じ左腕の大竹とハイレベルな競争を繰り広げてきたが、侍ジャパンに選出されている湯浅不在時の開幕守護神の候補だったビーズリーが右膝痛を発症。2年目のK・ケラーもなかなか状態は上向かず不安がある。そこで、岡田監督はこれまで129試合に救援登板してきた実績がある背番号14をブルペンに呼び戻すことを決めた。

 救援陣に岩貞が名を連ねれば、厚みは格段に増す。浜地、加治屋、石井は好調をキープ。指揮官は、ビーズリーが開幕に間に合わない可能性があっても「いなかったらいなかったで日本人で十分いける。だから“絶対治せよ”とは言ってない」と自信。ワンポイントも複数イニングもこなせる岩貞のカードを切れることも首脳陣にとっては心強いはずだ。

 キャンプ中に「もうキャリアの折り返しは過ぎているので絶対に優勝したい。そのためならどんなポジションでも投げる」と宣言していた岩貞。期せずして、真価を見せる時がやってきた。

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2023年3月2日のニュース