ソフトB・藤井 昨季サヨナラ被弾の雪辱!直球のみで山川斬り 藤本監督「自信にしてくれたらいい」

[ 2023年2月27日 05:00 ]

壮行試合   ソフトバンク2-4日本代表 ( 2023年2月26日    サンマリン宮崎 )

<ソ・侍>先発し3回無失点と好投した藤井(撮影・尾崎 有希)
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 オール直球で予備侍が雪辱した――。ソフトバンクは26日、WBC日本代表と2日連続で壮行試合を行った。今季から先発に転向する藤井皓哉投手(26)が、対外試合に初登板。マジック1だった昨年10月1日の西武戦(ベルーナドーム)でサヨナラ弾を浴びた山川穂高内野手(31)に対し、直球のみで右飛と空振り三振に封じた。侍ジャパンの予備登録メンバーに名前がある剛腕は3回4安打無失点で自慢の直球に手応えを得た。

 藤井は技ではなく、力で天敵をねじ伏せた。2―0の3回1死一、二塁。侍ジャパンの5番・山川とのこの日2度目の対戦でも、真っ向から挑んだ。7球連続の直球勝負。最後は148キロで空振り三振。後続も変化球で切って、3回4安打無失点で役目を終えた。

 「山川さんに限らず、一流打者がたくさんいたし自分の投球をしようと。直球に関してはしっかり投げ切れたし、悪くない」

 表情はすっきり、晴れやかだった。2回無死の第1打席は初球の外角高め149キロを振らせて右飛。対山川は8球すべて直球だった。昨季の10月1日、引き分けでもリーグ優勝だった西武戦。1―1の延長11回2死一塁、3連投だった藤井はカウント2―1から山川に内角フォークをサヨナラ被弾し、号泣した。「できれば2巡目をやりたくなかった」という強力打線にはカーブやフォークも織り交ぜて抑えたが、山川だけはオール直球で抑え雪辱に成功した。

 この日、最速152キロを記録した直球は日本球界を代表する打者からファウル11球、空振りを4球奪った。その球威は押せるだけの手応えを得た。3回4安打2四球と、毎回走者を背負ったが「カーブを3安打されたのが課題だが順調にはきている。変化球の精度を上げていきたい」。雪辱成功とともに、無失点で切り抜けたからこそ、満足げだった。

 エース千賀の穴を埋めるため、昨季「8回の男」に先発転向を促したのが藤本監督。「みんな(各球団で)主軸を打ってる選手。走者がいながらも要所を抑えた。また自信にしてくれたらいい」と開幕ローテーション候補として信頼する。

 先発として同じ岡山県出身の山本と投げ合った。開幕すれば、山川同様に投げ合いの再戦もある。「(岡山の投げ合いは)意識してなかったが、いい投手。投げ合う機会があれば勝てるようにやっていきたい」。実は藤井。WBCの予備登録メンバーにも入っている“予備侍”は、昨季より自慢の宝刀に磨きがかかってきている。(井上 満夫)

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2023年2月27日のニュース