オリの新助っ投ニックスは「秘密兵器」の予感 初ブルペンで自慢の直球に多彩な変化球披露しアピール成功

[ 2023年2月27日 05:00 ]

初めてブルペンで投球練習するニックス(撮影・井垣 忠夫)
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 「秘密兵器」の予感だ。オリックスの新外国人、ジェイコブ・ニックス投手(27=パドレス傘下)が26日、23日のキャンプ合流後、初のブルペン入り。中嶋監督らが見守る前で自慢の真っすぐに多彩な変化球を加えて41球を投げ、アピールに成功した。

 「とても感触はいいよ。(力加減は)80~85%くらい。中嶋監督とは何分か話して“いい形だね”という言葉をもらった」

 推定年俸2000万円の格安助っ人は、多くの試練を経て日本にやってきた。メジャー定着を狙った20年は新型コロナウイルスの影響でマイナーリーグが中止となり、未登板。21年春に右肘を痛めてトミー・ジョン手術を受けた。その後も右肩痛などで20年以降、実に3年間も実戦登板なし。それでも獲得に踏み切ったのは、17、18年にパドレス傘下でトレーナーとして指導していた中垣巡回ヘッドコーチの存在が大きい。中嶋監督も日本ハムのGM補佐だった16年にパドレスに派遣され、当時から注目していた経緯があった。

 「知っています。プロスペクトの上の方でしたからね。正直(ケガなく)そのままに行っていたら、こっちに来るレベルじゃない」

 長いブランク明けだけに、力の見極めはこれから。選手の起用法には定評のある指揮官の手腕で、望外の掘り出し物になるかもしれない。(山添 晴治)

 ◇ジェイコブ・ニックス 1996年1月9日生まれ、米国カリフォルニア州出身の27歳。15年ドラフト3巡目でパドレス入り。18年8月10日のフィリーズ戦でメジャーデビューし6回無失点で初先発初勝利。実働はこの1年で通算9試合2勝5敗、防御率7.02。最速158キロの直球とカーブ、カットボール、スライダー、チェンジアップ。1メートル93、100キロ。右投げ右打ち。

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2023年2月27日のニュース