開幕3番いける!!阪神ドラ1・森下がプロ初の3番で3安打 岡田監督「(試合に)出すたびにいい結果」

[ 2023年2月27日 05:15 ]

オープン戦   阪神6-8日本ハム ( 2023年2月26日    名護 )

<日・神>2回、森下は安打を放ち、相手の守備がもたつく間に二塁に滑り込む(撮影・椎名 航)
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 開幕3番いける! 阪神ドラフト1位・森下翔太外野手(22=中大)が沖縄・宜野座キャンプ最終クール4日目の26日、日本ハムとのオープン戦(名護)にプロ初の3番でフル出場。4番・大山、5番・佐藤輝と続く、岡田彰布監督(65)の「ドラフト1位クリーンアップ」構想実現へ向けて試金石となる一戦で、広角に3安打を打ち分けた。

 岡田監督が常々口にする3番打者の適性条件がある。それは「広角に打てること」。理由は「チャンスの幅が広がる。そういうことやな」。その言葉どおりの姿を、森下が体現した。

 「どこを任されても打つ気だった。大学時代も3番を打つことが多かったので、慣れてはいる。後ろにチームの核となる大山さん、佐藤輝明さんがいるので、そこにつなげば何かが起こると思う」

 沖縄での1カ月を締めくくる一戦で、第1打席から右前打、左前打、中前打と全方向に3連続安打。見事なスプレーヒッターぶりに名護の虎党が沸いた。

 意味を持たない安打は一本もなかった。初回の右前打は、2番・渡辺諒に続く快打で、この回の3得点を誘発。2回の左前打も渡辺諒の一発で終わらせない再点火の一打で、左翼・今川のファンブルを見逃さず、果敢に二塁へ。4回の中前打も2死無走者からで、3者凡退を阻止した。

 岡田監督も「(試合に)出すたびにいい結果が出ている」とうなる。ただ「3番」のゴーサインに関しては「可能性がないわけではない」としながら、慎重な姿勢を崩さず。「ノイジーが帰ってきたらな、その辺はまたあれ(流動的)やわ」。うれしい悩みとばかりに不敵に笑った。

 27日、チームは宜野座キャンプを打ち上げる。主役は、紛れもなく森下だった。右太ももの肉離れの影響で2軍スタートも、順調な回復と実戦での快音が首脳陣に響き、18日から正式に1軍昇格。実績あるメンバーの中でも確かな足跡を残してきた。

 ひたすらバットを振り続けてきたからこそ、バットが折れた本数も少なくはない。一時は自身のバットが底をつき、大山や佐藤輝のバットを拝借するほど。オープン戦開幕前日の24日に、中大4年時から慣れ親しんできたモデルが手元に届き、ティー打撃で「全然違う!」と笑った。相棒とともに、最後の最後に沖縄で刻んだ成長の証。「3・31」を目指す戦いの舞台は、ここからが本番だ。

 「まだまだオープン戦がある。声出し応援も力になりますし、独特の雰囲気にもっと慣れた状態でシーズンへと入っていきたい」
 南国で得た確かな経験と自信。自らへの少しの期待を胸に、新たなステージへ飛び立つ。(八木 勇磨)

 《日本ハム・矢沢との再戦心待ち》森下は、日本ハムの同じドラフト1位・矢沢(日体大)にも言及した。昨夏の大学日本代表の同僚で「凄く身体能力が高くて塁に出したら嫌な打者。長打もある」と警戒していた通り、初回に自身の頭上を越える先頭打者本塁打を浴びた。森下が東海大相模、矢沢が藤嶺藤沢出身で、ともに神奈川の高校野球界を沸かせた。「高校時代や大学ジャパンでも結構話していた一人なので、仲はいいと思う。プロ入り後に会ったのはきょうが初めて」。セ・パ交流戦や日本シリーズでの再戦を心待ちにしている様子だった。

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2023年2月27日のニュース