阪神・井上 今春もう3号 前日の試合後に岡田監督からハッパかけられ結果出した

[ 2023年2月27日 05:15 ]

オープン戦   阪神6-8日本ハム ( 2023年2月26日    名護 )

<日・神>5回、井上はソロホームランを放つ(撮影・椎名 航)
Photo By スポニチ

 左翼の定位置奪取に懸ける執念が、最後に打球をひと押ししてくれた。阪神・井上が対外試合ではチーム最多となる3号ソロ。持ち前の長打力で、首脳陣に猛アピールした。

 「(追い込まれていたので)真っすぐに(タイミングを)合わせていた。真っすぐ合わせで変化球は対応という形にしていた。それがいい形になった」

 5回1死で迎えた第3打席だった。右腕・井口に2球で追い込まれても冷静に対応。ボールを挟んだ4球目148キロの外角直球を、コンパクトに振り抜いた。高々と舞い上がった打球に、中堅・江越が一度は捕球姿勢をとった。だが、フォローの風にも押され、最後は122メートルのフェンスを越えてバックスクリーン左へ着弾。前日25日の試合後、岡田監督から「明日は右(打者)が打つやろ」とハッパをかけられただけに、なんとしても結果を残したかった。

 「どちらも一球で仕留められているのが(結果の出ている)一番の要因」

 今春の本塁打は15日楽天戦(金武)、19日の韓国サムスン戦(宜野座)に続き3本目だが、「あんまり意識していない」と言う。今春キャンプで注力してきたのが確実性の向上。本塁打という結果よりも、初回の右前打を含む2安打がいずれもファーストスイングだったことが重要と言える。「凡退している打席は、一球ファウルにして難しい球に手を出してみたいな感じでやられている」。凡打に目を背けることのない冷静な分析が、好結果につながっている。

 「左翼」の定位置争いは大本命・ノイジーをはじめ、前日25日のヤクルト戦で2ランを放った板山、高山、ミエセスがひしめく大激戦区だ。「一日一日が勝負だと思う。試合があれば、一打席、一球の結果で変わってくる。準備を大切にしてやっていけたら」。飛躍を期す4年目。和製大砲候補は、打棒で存在感を示し続ける。(石崎 祥平)

続きを表示

2023年2月27日のニュース