侍・朗希から始まる世界一ロード 25日壮行試合初陣先発 3.11「特別な日」に世界へ

[ 2023年2月21日 05:25 ]

侍ジャパン強化合宿 ( 2023年2月20日    サンマリン宮崎 )

佐々木朗
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 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する侍ジャパンの初陣となる25日のソフトバンクとの壮行試合(宮崎)に、佐々木朗希投手(21)が先発することが20日、有力となった。宮崎強化合宿でダルビッシュ有投手(36)からスライダーを直伝されるなど進化を続ける右腕。3大会ぶり3度目の世界一への挑戦は「令和の怪物」の投球から幕を開ける。

 14年ぶりに世界の頂点を目指す侍ジャパン。第一歩となる大事な対外試合初戦の先発に、佐々木朗の名前が挙がった。宮崎での25日の壮行試合・ソフトバンク戦。21歳の右腕が侍の先陣を切る。

 ここまで順調な調整を続けてきた。ロッテの春季キャンプでは、15日のヤクルトとの練習試合に先発し2回1安打無失点。侍対決だった村上から160キロの内角直球で空振り三振を奪うなど、4者連続を含む5奪三振と完璧な仕上がりを見せた。17日にスタートした宮崎強化合宿では、19日に初めてブルペン入り。37球を投げ「スライダーは良かった。いいメンタルの状態でできていると思う。集中してできている」と語っていた。ダルビッシュにスライダーの握りやリリースの指先の使い方、意識を伝授され、横曲がりが大きくなるなど吸収力の高さを披露。日米通算188勝右腕が「持久力、瞬発力も自分とは比較できない。全てを兼ね備えている」と絶賛するなど、短期間でも進化を遂げる右腕が、注目の一戦を託される。

 25日のソフトバンク戦後は、3月3日か4日の壮行試合・中日戦(バンテリンドーム)に登板する見込み。本戦は第3戦となる3月11日のチェコ戦(東京ドーム)での先発が有力だ。小3だった11年3月11日の東日本大震災で被災し父・功太さん、祖父母を失った右腕。特別な日となるWBCデビュー戦での勝利へ向けても、大事なマウンドになる。翌26日のソフトバンク戦先発は山本が有力。25、26の2日間について栗山監督は「最初の2試合はとにかくバランス良く(起用)ということは(チームに)言ってある」としており、ダルビッシュ以外の全投手が登板予定だ。

 史上最年少で完全試合を達成した「令和の怪物」。「チームのために自分ができることをやるだけ」と侍への思いを胸に刻む。WBCに向けた初実戦のマウンドで、その思いを存分に表現する。

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2023年2月21日のニュース