ソフトB ドラ6“とにかく明るい吉田”が奮闘 不安の右肘「少しずつゴールが見え始めた」

[ 2023年2月21日 07:10 ]

両手で打撃練習するソフトバンク吉田
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 毎週火曜日にソフトバンクのファーム情報をお届けしている「筑後鷹」の第16回はドラフト6位ルーキーの吉田賢吾捕手(22=桐蔭横浜大)に注目した。春季キャンプは右肘の状態を考慮され、筑後市のファーム施設でのリハビリ組スタートになったが、落ち込むことはなく“とにかく明るい吉田”として奮闘している。

 今月14日、吉田は筑後ファーム施設の室内で2カ月ぶりに両手でバットを振った。病院からゴーサインが出たからだ。投げる動作はシャドーから、少しずつキャッチボールの距離を延ばしていく予定といい、一歩ずつ段階を踏んでいる。「まだ思いっ切りはできないですけど、少しずつゴールが見え始めた。違うところのケガだったり、そういうことがないようにしたい」と気を引き締めている。

 大学通算15本塁打。昨春は所属する神奈川大学野球連盟の3冠王に輝いた打撃と、捕手として二塁への送球1秒8の強肩が持ち味だが、春季キャンプは右肘の状態を考慮され筑後のリハビリ組から。同期には宮崎のA組スタートメンバーがいただけに「うらやましいな。自分も行きたいな」と気持ちのコントロールが難しかったことを明かす。それでもファーム施設にいるコーチやスタッフ陣から「とにかく焦る必要はない」「どう始まったかより、シーズンをどう終わったかは凄く重要だよ」と前向きな言葉を胸にリハビリに励んでいる。

 吉田の魅力の一つは明るさだ。「プレースタイルの一つとして、とにかく明るく前向きにやろうというのは、野球を始めてからです。どんな状況でもぶれたくないです」と力を込める。捕手は全員が見えるポジションであり、逆に全員から見られているポジションでもあるからだ。「何かあったからといってしょぼくれたり、元気がなくなったりというのはチームに影響することだと思います」とプロでも忘れずにプレーしていくつもりだ。見守る高田リハビリ担当コーチも「凄く真面目ですし、真面目の中でも楽しくやるのはいい面だと思う。将来的に楽しみな選手ですね」と評した。今後について「徐々に技術面でもやることは増えてくると思う。(リハビリも)いい方向に向いていると思いますね」と語った。

 交流戦はDeNA戦もあり、ビジター開催なら地元でプレーする機会もある。さまざまな人が応援してくれるといい「特別な思いはあります」。甲斐や新加入の嶺井、打撃が自慢の渡辺陸がいる狭き門の捕手争いだが「自分の体と向き合って、少しでもいいのでリーグ優勝と日本一の力になれるように、与えられたチャンスをものにする準備を怠らずにやっていこうと思います」と誓っていた。(杉浦 友樹)

 ◇吉田 賢吾(よしだ・けんご)2001年(平13)1月18日生まれ、神奈川県出身の22歳。小1で野球を始める。横浜商大高では甲子園出場なし。大学では3年春のリーグ戦から4番。50メートル6秒3。遠投100メートル。1メートル80、87キロ。右投げ右打ち。

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2023年2月21日のニュース