ソフトB・和田インタビュー 技術は不変「心、体ともいい意味で充実」42歳の実感なし「まだまだやれる」

[ 2023年2月21日 07:10 ]

ソフトバンク・和田
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 ツヨシは、まだまだ元気です――。ソフトバンクの和田毅投手は春季宮崎キャンプ第5クール初日の21日、42歳の誕生日を迎えた。背番号と同じプロ21年目に挑む左腕にバースデーインタビュー。キャンプ20周年を迎えた宮崎で毎年、記念日を迎え、宮崎とともに成長してきた衰えを知らないベテランにさまざまな思いを聞いた。 (取材・構成=井上 満夫)

 ――42歳になった。何か実感はあるか。
 「特にないですね。何か40歳とか、プロ20年目というときは“そうなったんだなー”と感慨深いものがあったんですけど」

 ――心技体で和田の技術は不変。心と体の変化はあるか。
 「むしろ心、体ともいい意味で充実してます。ワクワク感というか。まだまだ変われるなとか、これ試したらどうなるのかなとか。この年齢でも、まだまだやれる、まだやりたいことがある、試してみたい気持ちの方が強いですね」

 ――プロ21年目。背番号「21」とも並んだ。2倍すれば現年齢と同じ「42」となる。
 「まさか、この年齢まで、21年目まで。プロの世界にいられる。自分ではびっくり。20年を目指してはいたが、まさか、さらにやれているとは」

 ――今年20周年を迎えた宮崎キャンプとはほぼ“同期”だ。
 「新人1年目の春は高知キャンプ。僕は2年目の春から宮崎でした。九州、宮崎でのキャンプでファンの方の温かさが変わってきた。高知は阪神ファンの方が多く、自分が入ったときは渚(新垣)と2人。マスコミの方が多かった。ファンが多いイメージはなかった。高知の1年目は、マスコミの方に追いかけ回されたなーという思い出でした」

 ――42歳で開幕投手に名前が上がった。
 「それは素直にうれしかった。そう言ってもらえる。やってきたことは間違っていないのかな。若い選手と切磋琢磨(せっさたくま)させてもらえているんだなと。ホークスの投手はすごいレベルが高い。考える投手が多い。その環境でやれている。さらにレベルアップしたいという環境が、自分にとって大きいと思います」

 ――毎年ダメなら終わりと覚悟し、投げ続ける。投げれば、常に記憶と記録が付く。どちらを意識するか。
 「両方(とも意識は)ないです。いかにいい球を投げるか。投げれなくなったら辞めるんだろうなと。記録、記憶は引退したあと振り返ればいい。この年齢で去年、149キロが出たのはすごく大きかった。自分でも、やれば伸びていくんだなと。自分にとって衝撃的な出来事だった。どうしたらいい球を、もっと投げられるかが楽しいので」

 〇…和田は21日からの第5クールで全体の投手メニューに再合流する見通しだ。左太もも裏の張りで16日から別メニュー調整だったが、順調に回復。斉藤和巳投手コーチはこの日の投手練習後に「予定通りならば、次のクールからブルペンに入ると聞いています」と見通しを語り、藤本監督もオンライン対応で「思っていたほど重くない」と安心していた。

 ◇和田 毅(わだ・つよし)1981年(昭56)2月21日生まれ、島根県出身の42歳。浜田高では2年夏、3年夏に甲子園出場。早大では歴代最多の通算476奪三振。02年ドラフト自由獲得枠でダイエー(現ソフトバンク)入団。03年に新人王、10年には最多勝とMVPを獲得した。12年からメジャー挑戦し、日本球界に復帰した16年は最多勝、最高勝率。04年アテネ、08年北京五輪、06年WBC日本代表。1メートル79、80キロ。左投げ左打ち。

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