阪神・湯浅、WBC米国ラウンドに気合十分「完全アウェーな場所で投げたい気持ちはめちゃくちゃある」

[ 2023年2月14日 05:15 ]

阪神・湯浅
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 3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する侍ジャパンの阪神・湯浅京己投手(23)が本紙インタビューに応じ、14年ぶりの世界一奪還へ向けた熱い思いを激白した。経験が少ない走者を背負った場面での登板と、決戦の舞台が米国に移る準決勝以降の完全アウェー戦にも恐れなし。昨季のセ・リーグ最優秀中継ぎ右腕は、自身の決めゼリフ「アツアツ」の火消しで、頂点をつかみ取る。(取材・阪井 日向)

 国際大会とペナントレースでは戦い方が大きく異なる。回の頭からの登板は約束されない。ましてや、WBCには球数制限などの特別ルールもある。先発が走者を残して降板することも予想される。救援経験は事実上、昨季のみの湯浅だが、強気の姿勢を崩さない。

 「いろいろ想定した上で考えてやっている。(走者を置いた場面は)全然嫌じゃない。プレッシャーは感じない。(走者を)還したくない気持ちは普段より強くなる。ギアが上がる?そうですね」

 堂々とした返答は、成功体験があるからだ。昨季のクライマックス・シリーズ(CS)・ファーストステージのDeNA戦。第1、第3戦に救援登板して2セーブを挙げた。そこで、大きな自信をつかんだ。

 「(その経験が)だいぶん生きると思う。ああいう経験を2試合できたことはプラス。すごくありがたい経験をさせてもらったなと思います」

 仮に日本と米国が順当に勝ち進めば、米国開催となる3月21日(日本時間)の準決勝で両チームが激突する。敵地での完全アウェーの戦いもまた、昨季のCSで体験済みだ。

 「そういう完全アウェーな場所で投げたい気持ちはめちゃくちゃある。あれ(球場が青一色に染まったCSのDeNA戦)はやばかった。でも、あれ以上だと思う。楽しみ」

 昨年12月末。小幡との自主トレ中に、日本代表・栗山監督から直接電話をもらった。

 「“世界一になるために力を貸してくれませんか”と。知らない番号に出たら、“栗山です”と。クリスマスイブだったので。いいクリスマスプレゼントをもらった」

 エンゼルス・大谷、パドレス・ダルビッシュ、オリックス・山本ら超一流が集まる舞台にも気後れはない。侍ジャパンでは守護神候補の一人。心にあるのは「WBCで優勝に貢献したい」という思いただ一つだ。

 ≪2戦登板し2セーブ≫▽湯浅の22年CS 10月8日、DeNAとのファーストS第1戦(横浜)2点リードの8回、岩崎が悪送球と四球で招いた2死一、二塁のピンチをリリーフ。打席の4番・牧を空振り三振に仕留めると、9回も危なげなく抑え、レギュラーシーズンでは未経験の“プロ初セーブ”を記録。同10日の第3戦も1点リードの8回2死二塁から登板。佐野を一ゴロで火消しに成功。9回に1死満塁となるも、矢野監督の「強気や。思い切り楽しめ」の激励に発奮。代打・藤田を二ゴロ併殺打で2セーブ目を挙げ、ファイナルS進出を決めた。なおヤクルトとのファイナルSでは出番なし。チームは敗退した。

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2023年2月14日のニュース