【阪神・湯浅、語る(3)】度重なる怪我乗り越え代表入り「希望、勇気を与えられる存在に」

[ 2023年2月14日 06:47 ]

22年11月のオーストラリア戦で登板した湯浅
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 侍ジャパンの一員として3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を戦う阪神・湯浅京己投手(23)が、スポーツ5紙の共同インタビューに応じた。3度の腰椎分離症など幾多の困難を乗り越えて代表入りを果たした右腕。現在故障に苦しむ選手や子どもたちにとっての、希望の存在となることを誓った。

(取材・構成 阪井 日向)

 【湯浅、語る(3)】

 ――代表合宿が迫り、WBCが近づいてきた実感は
 「全然ないです(笑)。普通にWBCに向けて調整していますし、合宿が始まるといっても場所が変わるだけ。だから別にまだ実感はないです」

 ――侍ジャパンの一員としてWBCに出たいと思った時期はいつか
 「去年のこの時期(2月)ですね。自分の中の目標として今年のWBCというのはずっと思っていました」 

 ――出るためにもシーズンを頑張ろうと思ったか
 「そういうわけではないです。自分の中での目標を一つ一つクリアした結果かなと。きっかけとかは特に分からないです」

 ――23年にWBCがあると頭の中にあった
 「分かっていたし、やっているからには誰もが出たいと思うじゃないですか。そういう意味でも自分の中での目標でしたし、何も実績もなかったですけど、自分のなかでそういう目標を持ってやっていました」

 ――WBCに向けての準備は、昨年11月の強化試合のときからしていたのか
 「あの時はシーズン後で、あまり状態が良くない中でやっていたので、ボールとかいろいろ確かめながらそういう感覚の面でしっかり確かめられればいいなぐらいの気持ちでやっていました。その時期に比べたら今の方が全然感覚よく全部のボールを投げられていると思うので、ずっとあの時期からあのボール(大会公式球)でやっていますし、しっかり準備はできているんじゃないかなと思います」

 ――3度の腰椎分離症など、困難なケガを乗り越えた。その原動力にはWBCに出たいという思いも
 「リハビリの時からいろいろ自分のモチベーション上げるために、1軍で投げるイメージしていたり、ずっとジャパン入りたいと思ってやっていたりはしていたので。自分の中でのモチベーションにはなっていました」

 ――ケガで苦しむ子どもたちにも励みになる
 「ケガで苦しんでいる人とか、リハビリ頑張っている人とかもそうですけど、やっぱり子どもたちとかいろんな人に、苦しいことを乗り越えたら明るい未来が待っている…じゃないですけど。自分自身がWBCとかタイガースでやることによって、そうやって希望とか、少しでも勇気を与えられる存在になりたい。自分の投げている姿を見て、元気とか頑張ろうと思ってもらえるように自分は頑張りたいと思っています」

 ――目標をイメージして原動力にするのは、プロ入り前からか
 「そうですね。やっぱ、入る前はプロ野球選手になりたいっていうか、なって終わりじゃないんで。なって活躍したいってずっと思ってましたし。常に目標は高くというかそうすることで自分自身のモチベーションにもつながりますし、頑張ろうって思えるので。夢、夢っていうより、夢に向かっての目標がいっぱいある感じです。積み重ねた上で夢が実現できるんじゃないかなって思います」

 ――今回選ばれた選手と意見交換はしているか
 「大勢(巨人)くらいですね(笑い)。(身になりそうか?)いや、アイツはならないです。アイツは感覚がバグっているので」

 ――大勢と一緒のチームでやるのは楽しみ
 「一緒にやるのは楽しみですし、本当に刺激し合えるライバル。同級生でもあって、刺激し合えているなと感じるので。いい存在というかそんな感じです」

 ――強化試合では湯浅から大勢リレーもあったが、本大会でも実現させたいか
 「それはないです(笑い)。できたらいいかもしれないですけど、そこまでこだわりはないです(笑い)」=終わり=

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2023年2月14日のニュース