MLB 野手の登板制限へ プホルス、モリーナなど昨季132度の野手登板も、23年は激減の見込み

[ 2023年2月14日 09:28 ]

昨年5月15日ジャイアンツ戦の9回に投手としてマウンドに立ったカージナルスのプホルス(AP)
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 大リーグの競技委員会(6人のMLB代表、4人の選手、1人の審判員で構成)が13日(日本時間14日)、二つの公式戦用ルールを全員一致で可決した。スポーツ専門局「ESPN」電子版のジェシー・ロジャース記者が報じている。

 一つは野手の登板を制限するルール。昨季は延長戦と6点以上の差がついている場面なら起用しても良く、22年は野手が132度も登板、21年の89度から大きく増えた。カージナルスの大ベテラン、アルバート・プホルスやヤディエル・モリーナの登板は一方的になっていた試合を盛りあげ、ファンにも好評だった。

 一方で選手の間では、野手の登板機会が増えすぎることで、個人記録に影響が出る懸念も出ていた。そこで今年は延長戦と、チームが8点以上負けている時、9回10点差以上をつけて勝っている時のみとした。野手の登板機会は著しく減るだろう。

 加えて、延長ではイニングを無死二塁からスタートするルールを継続するとした。20年新型コロナでキャンプが短くなり、ケガを未然に防ごうという一時的な措置だったが、21年も22年も続けられ、ロジャース記者は「常置のルールになりそうだ」と見ている。

 昨年、公式戦で延長13回まで行ったのはわずか11試合、19年の37試合から著しく減少した。19年16回以降まで行った試合は8度もあったが、22年は皆無だった。野球ファンの中には長い延長戦を見たい者もいるが、選手や球団フロントは極力長い試合を避けたいのである。

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2023年2月14日のニュース