オリックス・太田 シリーズ史上初のプレーボール弾「自分のスイングで流れをつくれてよかった」

[ 2022年10月31日 05:30 ]

SMBC日本シリーズ2022第7戦   オリックス5-4ヤクルト ( 2022年10月30日    神宮 )

<ヤ・オ>初回、太田は先制の先頭打者ソロを放つ(撮影・沢田 明徳)
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 歴史的な一打がゴングとなった。オリックス・太田が初回、サイスニードの初球145キロの低め真っすぐをバックスクリーンへ。日本シリーズでの先頭打者弾は14度目(13人目)だが21歳は最年少。初球先頭打者弾はプロ野球史上初の快挙だった。

 「自分のスイングで“よし、いけるぞ”っていう流れをつくれてよかった。タイミングもしっかりと合った。記録は、うれしいです」

 26日の第4戦で「9番・二塁」で先発出場し、27日の第5戦は「7番・一塁」、29日の第6戦、この夜の第7戦と「1番・一塁」で4戦連続先発出場して、チームは4連勝。レギュラーシーズンでは32試合の出場で打率・196、1本塁打だったが、シリーズでは15打数6安打の打率・400、1本塁打。まさに日本一の使者となった。

 「短期決戦では割り切って思い切っていけましたが、ペナントレースでは貢献できていないので、来年は1年間通して頑張りたい」

 天理から、18年ドラフト1位で入団。レギュラーを奪えず、今季も6度の2軍落ちを経験するなど1軍にも定着できなかった。そんな苦しい4年間、いつも支えてくれたのが打撃投手でもある父・暁氏(51)だ。

 例年、1月の自主トレでは父の投げるボールを打ってきた。打撃指導も精神面もアドバイスをくれた。父の背中を追って野球を始めた。幼少期はキャッチボールの相手でもあった。近鉄時代は内野手として1軍出場3試合、0安打で引退した暁さんの夢もかなえ、最高の恩返しもできた。(畑野 理之)

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2022年10月31日のニュース