ヤクルト・高津監督 涙…まさかの4連敗で終戦「この悔しさは絶対、忘れちゃいけない」

[ 2022年10月31日 05:27 ]

SMBC日本シリーズ2022第7戦   ヤクルト4―5オリックス ( 2022年10月30日    神宮 )

<ヤ・オ>スタンドに向かってあいさつする高津監督(撮影・島崎 忠彦)
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 悔しい思いが涙となった。応援してくれた神宮のファンへのあいさつ。ヤクルト・高津監督の目は真っ赤だった。恩師の野村克也元監督も果たせなかった日本シリーズ2連覇は夢と消えた。その後の取材対応。最後まで粘った選手たちについて問われると、20秒の沈黙後、言葉を絞り出した。

 「うーん、やっぱり悔しいね。彼ら(オリックス)は去年、こういう気分だったのかなと。この悔しさは絶対、忘れちゃいけないなと思いました」

 負けたら終わりの第7戦。0―5の8回に主砲・村上が意地を見せた。1死一、二塁から山崎颯の150キロ直球を右前適時打。続くオスナの左越え3ランを呼んだ。だがこの回の適時打は今シリーズ17打席ぶりの安打。打撃の低調は三塁守備にも及び、0―1の5回は痛恨のミスを犯していた。無死一塁で宮城のバントを警戒して突っ込み打球に触れず安打にしてしまう。続く太田の三塁前へのバントも今度は三塁ベースカバーに入ろうとして処理できず無死満塁とされ、そこから中堅・塩見の失策などもあり一挙4点を失った。

 頂上決戦で本領を発揮できなかったが56本塁打を放つなど史上最年少で3冠王に輝いた村上なくしてリーグ連覇はなかった。「多くの方々に、たくさん期待されたにもかかわらず、期待に応えられなかった。さらに努力していきたいと思います」と来季を見据えた。

 2勝1分けから、まさかの4連敗を喫したが高津監督は「ここまで来られたのは素晴らしい。選手を称えたい」と言った。来季目標はリーグ3連覇、そして日本一奪還。一塁ベンチで相手の胴上げを目に焼き付けた指揮官は、再び歩き出す。(青森 正宣)

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2022年10月31日のニュース