「黄金時代」目指し クライマックスシリーズも「とにかく明るいDeNA」徹底的に貫いて

[ 2022年9月30日 07:30 ]

DeNA・三浦監督
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 DeNAは25日に神宮でヤクルトに敗れ、3年ぶりの2位が確定した。これで24年連続のリーグV逸が決定。その期間は、現在の12球団では最も長いブランクとなった。それを嘆くファンも多いことだろう。では、そのことはDeNAにとって悲観すべきことなのか…。答えはもちろん「ノー」だ。

 今春の沖縄・宜野湾キャンプ。新任の石井琢朗野手総合コーチは「2、3年後を見据えたチームづくり」という言葉を繰り返した。

 三浦監督はシーズン中、貯金が増えても「(春季キャンプから)取り組んできたことができている部分もあるが、まだまだのところもある」とコメントすることが多かった。

 昨季ヤクルトの胴上げを目の前で見届けた指揮官は、その瞬間、胸に刻まれた「横浜反撃」の4文字を今季のチームスローガンに据え、悔しさをぶつけてきた。それでも記者には、監督に「今年、何が何でも優勝する」という焦りは感じなかった。

 現在チームは投手陣、野手陣ともに目に見張る頑張りを見せ、24年ぶりの日本一を手にする可能性を残している。

 シーズン最後の7連戦が始まった27日の中日戦の直前。監督はナインに「CSから日本一を目指そう」と呼びかけた。チームに再度、固い絆が生まれた。

 それでも、記者は今年日本一を達成することよりも、やはり、数年後に必ず訪れるであろうDeNAの「黄金時代」に思いをはせてしまう。

 森、牧、伊勢、入江、そして小園、小深田。さらに魅力的な若手の戦力がかみ合った時、DeNAは他球団の脅威となり得る。その意味では、今季のチームは近い将来に向けた最高の経験を積んでいるとも感じる。

 クライマックスシリーズは10月8日にスタート。相手は巨人か阪神か広島か。興味は尽きない。だが、記者は「相手はどこでも構わない」と思っている。

 願うのは、DeNAがベストを尽くすことだけ。特に、今季確立された「とにかく明るいDeNA」の雰囲気を徹底的に貫いてほしい、という思いだけ。きっとその10月は、チームにとって大きな財産となることだろう。(記者コラム・大木 穂高)

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2022年9月30日のニュース