ソフトB　30日にもV　今宮でM2「松田さんのいいところを受け継いで」熱男魂でお見事決勝打

パ・リーグ   ソフトバンク5―4楽天 （ 2022年9月29日    楽天生命 ）

＜楽・ソ＞今宮はVサインで「M2」のポーズを取る（撮影・篠原岳夫）
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　V目前！ソフトバンクは29日、楽天に5―4で競り勝ち、優勝マジックを2とした。4―4の5回に今宮健太内野手（31）が決勝の右前適時打。今宮は4者連続タイムリーで4点先制した初回にも右打ちで適時打を放ち、2安打2打点の活躍を見せた。30日にソフトバンクが楽天に勝てば2位・オリックスがロッテに引き分けるか負けで、ソフトバンクが引き分けでもオリックスが敗れれば、2年ぶりのリーグ優勝が決まる。

　今宮のバットに“熱男魂”が乗り移った。決勝打を含む2本の適時打で勝利に導き、優勝マジックはついに2に。心の中には今季限りでチームを去る松田の声が響いていた。

　「熱男魂でタイムリー打つことができました。みんなの気持ちを一つにして頑張っていくだけです」

　まずは初回。2点を先制してなお2死一、三塁で今季7打数無安打だった楽天先発・滝中のスライダーを右前へ運んだ。「全く打てていなかったので絶対打ってやろうと思っていた」。試合は序盤で両軍4点ずつを奪い合う乱打戦。4―4の5回にまたも右打ちで勝利の女神を再び振り向かせた。2死一、三塁で初球の内角高めの直球に詰まりながらも勝ち越しの右前打。執念を見せ続けた。

　前日28日にソフトバンク一筋17年の松田が来季構想外で今季限りでの退団を発表。松田が出場選手登録を抹消された8日に今宮は柳田、中村晃とともに呼び出され、「今度はおまえらが引っ張っていく番だ」と声を掛けられた。「松田さんのいいところを受け継いでホークスの伝統としてやっていかないと。365日、いつも元気で周りに気を配って。あの人みたいに」と選手会長は誓った。

　シーズン大詰めで勝負どころでの活躍が目立つ。藤本監督は「本当にいいところで打ってくれているし、今年は3割近い打率を残している。頼もしいですよね」と目を細めていた。30日にソフトバンクが楽天に勝てば2位・オリックスがロッテに引き分けるか負けで、ソフトバンクが引き分けでもオリックスが敗れれば、2年ぶりのリーグ優勝が決まる。23日には野手最後のダイエー戦士・明石が今季限りの引退を発表した。「優勝して2人を送り出すのがベスト」と今宮。歓喜の瞬間はもう目前だ。（福井　亮太）