広島・九里 神宮で3年勝てない…初回に打球直撃の不運も4回3失点で8敗目 チームは6連敗

[ 2022年8月25日 04:45 ]

セ・リーグ   広島2―6ヤクルト ( 2022年8月24日    神宮 )

<ヤ・広>初回、塩見に打球が当たった九里(撮影・島崎忠彦)
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 広島は24日のヤクルト戦で今季2度目の6連敗を喫し、今季最多の借金8を抱えた。九里亜蓮投手(30)が初回に打球が直撃する不運に見舞われるなどして4回3失点で降板すると、救援陣は失点を重ね、打線もソロ本塁打2発とつながりを欠いた。同カードは2年連続負け越しが決定。3位・阪神とは2・5ゲーム差ながら、最下位の中日とも1差となった。

 患部のテーピングが痛々しい。19年7月28日以来3年間勝ち星のない神宮で、九里がまたしても苦投を強いられた。アクシデントに見舞われる不運も重なり、不本意な4回6安打3失点降板。8敗目を喫し、右腕は無念さを隠せなかった。

 「初回に点を取ってもらったのに逆転…。リズムが悪くて球数も多くなってしまい、早い回で降りてしまったので中継ぎ陣にも迷惑をかけたと思います」

 いきなり出はなをくじかれた。初回の先頭・塩見の放ったライナーが右手の中指と薬指を直撃。素早い処理でアウトにし、治療後に自ら続投を志願して、後続2人も内野ゴロに斬った。3者凡退。意地の投球は、しかし、長く続かなかった。

 2回無死満塁こそ、大盛の本塁好返球などで「0」を刻んだものの、3回には1死一塁から宮本に同点二塁打を浴びて18イニングぶりに失点。4回にも2死一塁から塩見、山崎に連続長打を許して2点を奪われ、打席が回った5回に代打が送られた。

 「痛みは全然。(投球には)何も関係ないです。大丈夫です」

 8月10日のヤクルト戦で6回を、前回17日の中日戦でも9回を、それぞれ零封。15イニング連続無失点でこの試合に臨んでいた。本人は首を横に振っても、監督代行の河田ヘッド兼外野守備走塁コーチは、打球が当たった影響を感じ取っていた。

 「いきなり先頭打者だからね。影響はあります。ちょっと腫れていたし、何日かはかかるかな…と。勝たなきゃいけないんだけど、いろいろ続くね…」

 大瀬良、床田、アンダーソンを不振や故障で欠く先発陣。コロナ禍で主力野手も複数離脱する苦境だけに、Aクラス争いの混戦を生き残るのに、これ以上の戦力ダウンは避けたい。次回登板の可否を問われた九里は、きっぱり言い切った。

 「いやもう問題ないです。今日のような投球ではダメなので、次に向けてしっかり反省し、準備していきたい。しっかりやります」

 最下位・中日と1ゲーム差ながら、3位・阪神とも2・5ゲーム差。あきらめないカープの底力が問われる。(江尾 卓也)

 《西川の先制8号は悔し空砲に》西川の先制8号は空砲に終わった。初回2死で1ストライクから2球目の高梨の内角直球を捉えて「いい先制点になった」と11試合ぶりのアーチを右翼席へ。4回先頭では追い込まれてからの内角スライダーを今度は左前へ巧打した。下半身のコンディション不良から今月6日に復帰し、8月は16試合で打率・383(60打数23安打)、3本塁打、11打点。持ち前の打撃技術は健在で、主力不在の中で存在感はますます高まる。

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