ヤクルト・村上 足も速い!4四球も自己最多タイ12盗塁で勝利に貢献

[ 2022年8月25日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト6―2広島 ( 2022年8月24日    神宮 )

<ヤ・広>5回、盗塁する村上(左)(撮影・尾崎 有希)
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 走っても凄い。ヤクルト・村上が3―2の5回無死から四球で出塁し、サンタナの2球目にスタート。助っ人はランエンドヒットのサインで空振りしたが、97キロの巨体が加速して二塁を陥れた。

 「厳しい攻めをされるのは4番の宿命」。バットを振らせてもらえなくても、昨季の自己最多に並ぶ12個目の盗塁。その後に山田の左翼線二塁打で生還し貴重な4点目を奪った。同じく四球で出塁した0―1の2回は、三塁走者だった無死満塁から、中村の中飛で果敢にタッチアップ。好返球で憤死したが、足でも相手に重圧をかけた。

 「自信はないが遅くもない」という50メートル走6秒1の足。九州学院時代、野球部グラウンドに隣接する、急斜面のクロスカントリーコースで鍛えられた。20年11月5日の阪神戦(甲子園)では二盗、三盗、本盗を決め、史上17人目のパーフェクトスチールも達成。村上のもう一つの武器だ。

 リーグトップの45本塁打で、史上最年少の通算150本塁打に王手をかける主砲。この日は2度の申告敬遠を含む4四球で、最近3試合で7四球となったが、高津監督が「ムネ(村上)が四球で出塁することで得点のチャンスができる」と言うように、相手にとっては打線を断ち切る作戦にはならない。唯一、勝負された6回1死一、二塁は、フランスアの138キロのチェンジアップにバットを折りながら右前適時打。「勝ちにつながる一打を」と1打数1安打1打点で、打撃3冠をキープする。

 高津監督は「守備も決してうまくないし、足も決して速くないが、打撃以外のところも成長しようとする意欲を見せてくれている」と評価。村上の全てのプレーが、リーグ連覇への鍵を握っている。(君島 圭介)

 ≪2桁盗塁で3冠王なら史上初≫村上(ヤ)が5回に今季12盗塁目。昨年と並ぶ自己最多タイとなった。24日現在、打率3冠部門で単独トップに立つが、過去の3冠王で盗塁が最も多かったのは82年落合博満(ロ)の8盗塁。2桁盗塁で3冠王なら初のケースになる。また、村上は今季45ホーマー。シーズン45本塁打以上で2桁盗塁はほかに、49年藤村富美男(神=46本、12盗塁)、50年小鶴誠(松竹=51本、28盗塁)、79年掛布雅之(神=48本、10盗塁)がいる。

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