掛川東 女房役・榛村主将のひと振りで突き放した エース宇田を援護

[ 2022年7月22日 04:00 ]

第104回全国高校野球選手権静岡大会3回戦   掛川東6―3桐陽 ( 2022年7月21日    浜松 )

<掛川東・桐陽>7回に左翼フェンス直撃の2点二塁打を放つ掛川東の主将で3番・榛村
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 女房役のひと振りがマウンド上のエース右腕・宇田篤史(3年)に勇気を与えた。2点差で迎えた終盤7回。第3シード掛川東は1点を追加し、なおも2死一、二塁で主将の3番・榛村元気捕手(3年)が左翼フェンス直撃の2点二塁打を放ちチームのボルテージが最高潮に達した。

 「宇田が一生懸命投げていたので、追加点を取って楽にしてあげようと思いました」

 自身に対し期待感は抱いていた。大会直前まで練習試合で24打席無安打。藤枝東との初戦(2回戦)も4打数無安打と不振のどん底にいた。幸運だったのは国士舘大野球部主将で尊敬する兄・大吾外野手(4年)が帰静していたことだ。18年第100回夏の甲子園に外野手兼投手で出場している“師”から、前かがみのフォームに対し「力が入りすぎているから」の指摘。体を起こし、自然体にすると不思議とボールが見えるようになり「打てるな」と予感めいた。第2打席で今大会初安打となる中前打。第2打席でも左前打が飛び出すなど3安打2打点と輝きを取り戻した。

 「チームが乗っている雰囲気じゃなかったので、元気(榛村)に1本出てくれたのは大きい」と世古雄馬監督(39)もうれしそう。攻守の要が復活したことで、掛川工との“掛川ダービー”へ弾みが付いた。(小澤 秀人)

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2022年7月22日のニュース