NTT東日本、「守備の人」保坂が逆転V2ラン 同じ「9番・捕手」の相手先制ソロに発奮

[ 2022年7月22日 04:30 ]

第93回都市対抗野球大会第4日 1回戦   NTT東日本2―1ヤマハ ( 2022年7月21日    東京D )

 <NTT東日本・ヤマハ>7回、逆転2ランを放ち、チームメートに祝福されるNTT東日本・保坂(左)(撮影・木村 揚輔)
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 1回戦3試合が行われ、17年覇者のNTT東日本(東京都)は7回、9番・保坂淳介捕手(26)が逆転2ランを放ち、ヤマハ(浜松市)に2―1で競り勝った。日本通運は先発・相馬和磨投手(28)が7回無失点と好投し、宮崎梅田学園(宮崎市)に7―0で快勝。大会通算50勝目を挙げた。

 値千金の一撃だった。1点を追う7回2死一塁。保坂がカウント1―1から、高め直球を無欲で振り抜いた。左翼席へ決勝打となる逆転2ランに、試合後も興奮気味だった。

 「出来過ぎ。自分の打撃で取り返すことなんてないですから」

 後悔したまま迎えた打席だった。0―0の3回2死。ヤマハの同じ「9番・捕手」の川辺に先制ソロを喫した。「変化球を要求した自分のサインミス。沼田さんが抑えていたのに…」。先発・沼田が7回途中1失点で降板。女房役の自身のミスと自責の念でいっぱいだったが、沼田の黒星を消し、少しだけ胸のつかえが下りた。

 「ベンチの我々がビックリするくらいいい仕事をしてくれた。予選だったら代打を出していたかもしれない」。ドーム初采配の平野宏監督も驚きを隠せなかった「守備の人」の一打だった。東京都予選は11打数無安打。過去3度出場の都市対抗も2安打しか打ってなかった。ヘッドコーチから昨年末に監督就任した指揮官は、迷わず保坂を主将に指名した。「打てないけど責任感は強いしね。努力が実を結んだのかな」と喜んだ。

 入社当初は「打てる捕手」の触れ込みだった。高校通算10本塁打、中大時代は東都リーグで通算6ホーマー。「1、2年目まで結構打てていたんですよ」。この試合では盗塁を2つ刺すなど「打てる捕手」として攻守でチームを支えた。

 チームは都市対抗通算72勝目。17年優勝、20年準優勝、昨年4強の名門は第一関門を突破したに過ぎない。「リフレッシュして次に臨みます」。平野監督は保坂を頼もしそうに見つめていた。(伊藤 幸男)

 ▼ヤマハ・室田信正監督(一発に泣き)ソロと2ランの差か。佐藤は本当によく投げてくれた。初戦の入りは難しいし徹底できなかったのは私の反省です。

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