プロ注目の健大高崎・清水叶人が「キャノン」披露 スタンドにはOBのヤクルト左腕「暴れまくってほしい」

[ 2022年7月22日 21:26 ]

第104回全国高校野球選手権群馬大会準々決勝   高崎健康福祉大高崎9―0前橋東 ( 2022年7月22日    上毛新聞敷島 )

攻守でチームをけん引する清水(撮影・柳内 遼平)
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 扇の要としての洞察が光った。初回1死二塁。高崎健康福祉大高崎の捕手・清水叶人(かなと=3年)は「帰塁の時に走者の足があまり動いてない」とわずかな隙も見逃さなかった。外角直球を捕球すると、二塁上へけん制球を突き刺してタッチアウト。流れを変えるプレーに「先制点をあげたくなかったのでアウトにできて良かった」と笑った。

 プロ注目の「打てる捕手」だ。高校通算24本塁打の左の長距離砲。2回に遊撃内野安打で出塁すると、後続の適時打で先制ホームを踏んだ。その後の3打席では計10球中ストライクは2球のみ。主砲として厳しいマークを受けたが、冷静に2四球を選んで大勝に貢献した。15年以来7年ぶりの夏の甲子園まで2勝とし「全国制覇を目指してきた。甲子園出場は通過点としてとらえたい」と言った。

 2秒を切れば優秀とされる二塁送球タイムで1秒77を誇る。コツは捕球位置にある。「体の近くで捕って回転することを意識した」と無駄を極力減らし、高校トップクラスの二塁送球が生まれた。

 一塁側内野席ではOBのヤクルト育成左腕・下(しも)が見守った。中学時代から一緒にプレーした先輩は「もっと自分の力を出して暴れまくってほしい」と清水にエール。快勝を届けた清水は「先にプロに行っているのでついていきたいです」と目を輝かせた。胸に抱く日本一とプロ入りの夢。名の由来のごとく、かなえてみせる。(柳内 遼平)

 ◇清水 叶人(しみず・かなと)2004年(平16)7月6日生まれ、群馬県藤岡市出身の18歳。美土里小1年時から美土里タイガースで野球を始める。藤岡西中では高崎ボーイズに所属。高崎健康福祉大高崎では1年秋からベンチ入り。50メートル走6秒7。1メートル75、80キロ。右投げ左打ち。

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2022年7月22日のニュース