塔南・野原 完封&3安打発進「投げて打てる選手の中で一番になりたい」

[ 2022年7月11日 12:22 ]

第104回全国高校野球選手権京都大会・2回戦   塔南5―0西舞鶴 ( 2022年7月11日    わかさスタジアム京都 )

<京都大会2回戦 西舞鶴・塔南>塔南高・野原元気投手(撮影・北條 貴史)
Photo By スポニチ

 今秋ドラフト候補に挙がる144キロ右腕の塔南・野原元気(3年)が今夏初戦の西舞鶴戦に「1番投手」で先発。投げては4安打11奪三振で完封、打っても5打数3安打と投打にわたって活躍し、好発進を決めた。

 「状態は良くはなかったんですけど、悪いなりにゲームをつくっていくことはできた。低めのアウトコースのボールで空振りを多く取れたのが良かったと思います」

 序盤3回は毎回走者を出したが、3回までに5点の援護をもらうとエンジンがかかった。圧巻は5回だ。3者連続三振で仕留め、4~6回まで5者連続三振もマーク。特に右打者の外角へのカットボールがうまく決まり、投球のリズムを生んだ。直球の最速こそ140キロにとどまったが、わずかに1四球。三塁を踏ませない好投だった。

 打撃でも魅せた。3安打の固め打ちはもちろん、9回2死無走者では右前打で守備の隙を突き二塁へ到達。50メートル走は6秒3と特別速いわけではないが、持ち前の野球センスを視察した9球団スカウトへ存分に見せつけた。

 今年の京都は京都国際・森下瑠大をはじめ、京都外大西・西村瑠伊斗、東山・橋本翔太ら、高い能力を持った“二刀流”がひしめく。「投げて打てる選手の中で一番になりたい」と野原。3学年上の兄・大地(現びわこ成蹊スポーツ大)から譲り受けた帽子のつばには、昨秋から試合に勝つたびに好きな漫画「ワンピース」の名ゼリフをチームメートに書いてもらっている。最後の夏、白星を重ねて空白をなくすつもりだ。

続きを表示

2022年7月11日のニュース