昭和の怪物・卓みたい!西日本短大付・江川 自己最多15Kで完投「野手に恩返ししたかった」

[ 2022年7月11日 06:00 ]

第104回全国高校野球選手権福岡大会・3回戦   西日本短大付3-1糸島 ( 2022年7月10日    久留米 )

<西日本短大付・糸島>1点は失ったが被安打3、自己最多の15奪三振で完投勝ちした西日本短大付のエース右腕、江川
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 福岡大会3回戦では昨夏の優勝校、西日本短大付が糸島を3―1で下した。先発の江川颯太投手(3年)が自己最多の15三振を奪って3安打完投。ほか東福岡などが4回戦へ進出した。

 “昭和の怪物”作新学院・江川卓を彷彿(ほうふつ)させる西日本短大付・江川の奪三振ショーはいきなり幕を開けた。「調子は良かったしスライダーがコーナーに決まっていた」。初回先頭打者から2回2死までなんと5者連続三振を奪ってスタンドのどよめきを誘うと3回2死から3者連続、5回は2者連続で切って早くも2桁10三振を達成。8回まで毎回の自己最多15三振を積み上げた。

 「初戦(対純真、4―3)は野手に助けてもらったので恩返ししたかった」。最速143キロの直球と切れのいいスライダーを低めに集め、糸島を3安打1失点に抑えきった。

 西日本短大付は春の県大会に優勝、春季九州大会は準優勝に輝いた。エースは「九州大会後はもっと球の切れを良くしようと走り込んだ」。100メートルダッシュを反復し「多い日は1日連続100本走った」と下半身を徹底強化。ブルペンでは自己最速の145キロを何度も記録した。6回に四球と自らのけん制悪送球などで1失点。9回は3四球で満塁にされ何とか内野ゴロ併殺で切り抜けるなど荒さも残るが、エースの復調は何よりチームに頼もしい。「(打線は)11安打したのに満塁機を3度つぶしたりまだ動きが硬い。でも江川がこれだけ投げてくれたのでみんな落ち着くでしょう」と西村慎太郎監督。2戦連続の辛勝だったが、力投の江川には目を細めた。(中島 泉)

 ◇江川 颯太(えがわ・そうた)2005年(平17)3月5日生まれ、佐賀県出身の17歳。小3で野球を始め、佐賀市川副中では硬式の佐賀藤本BBCで投手としてプレー。西日本短大付では昨秋から背番号1を背負う。1メートル78、82キロ。右投げ右打ち。

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2022年7月11日のニュース