広島 また柳にやられた…秋山守備で魅せるも2戦連続無安打「1点勝負でしっかりつなげなかった」

[ 2022年7月11日 04:45 ]

セ・リーグ   広島1―2中日 ( 2022年7月10日    バンテリンD )

<中・広>初回、秋山は打球を打ち上げ遊飛に倒れる(撮影・椎名 航)
Photo By スポニチ

 ヒットメーカーが打線に加わっても変わらなかった。広島は10日の中日戦に1―2と惜敗。またしても天敵・柳を打てず、初回に移籍後初補殺をマークした秋山翔吾外野手(34)も打席では2試合連続無安打に終わった。今季だけで3勝を献上する敵の右腕とは月末に再戦の可能性があり、対策は急務。佐々岡監督は「次に当たる時には」と雪辱を期した。

 2点を追う7回が最大の見せ場だった。2本の安打と四球で築いた無死満塁。だが、高めの甘いチェンジアップを捉えた堂林の左犠飛で1点を返すのが精いっぱいで、会沢、松山の代打攻勢は不発に終わった。「最低限」の仕事を果たした堂林は悔しさを隠さなかった。

 「数少ない失投だったので、振り返ると犠飛では満足できない。仕留め切れなかった悔しさがあります」

 天敵をまたしても攻略できなかった。初回に先頭・上本が右前打で出塁したものの、菊池涼が珍しくバントを失敗。2死後、マクブルームが四球で歩いた一、二塁では、坂倉が左飛に倒れた。以降は6回まで安打の1本ですら打てなかった。

 新加入の秋山は攻守で明暗が分かれた。右翼守備では1点を先制された初回、なおも1死一、三塁で強肩を披露する。A・マルティネスの飛球をファウルゾーンで捕球すると、本塁へダイレクトの好返球。三走・阿部を余裕で刺し、移籍後初補殺をマークした。

 「守る方は良かったけど、打つ方も仕事なので止めちゃったかなと思う。1点勝負というところで、しっかりつなげなかったというのはあります」

 希代のヒットメーカーでも敵の右腕には手を焼いた。先頭打者の4回こそ遊ゴロ失で塁に出たものの、快音を響かせることはできず前日に続いて無安打。チームの敗戦に反省の弁が口をついた。

 「ウチが打てていないというのはある。いろいろ考え、策は練っているけどね。なかなか攻略できない」

 佐々岡監督は渋い表情で声を絞り出す。無理もない。何しろ、柳には今季4戦で3勝目を献上し、30回1/3でわずか2得点。それも堂林のソロ本塁打と犠飛で挙げたもので、適時打が1本もないという体たらくだ。これでは苦戦を免れない。

 「何とかしたい。次また当たる時には」

 言葉に力を込める指揮官。柳がローテーション通りに投げ続ければ、今月末に本拠地でまた対戦の可能性がある。同じように沈黙する試合はもう御免だ。(江尾 卓也)

続きを表示

この記事のフォト

2022年7月11日のニュース