ロッテの虎だ!虎になれ!ドラ1松川が高卒新人開幕マスク見えた!石川を好リード、4回零封

[ 2022年3月9日 05:30 ]

オープン戦   ロッテ5-5日本ハム ( 2022年3月8日    鎌ケ谷 )

<日・ロ>4回、先頭・宮田のセーフティバントにも慌てず処理する松川(撮影・長久保 豊)
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 ロッテ・松川のサインに石川がうなずいた。初回2死三塁、1ボール2ストライク。宮田のバットに空を切らせた外角低め130キロの宝刀を、高卒1年目捕手はガッチリつかんだ。「シンカーが強くて凄かった」と素直に驚いたが、ベテラン右腕の勝負球を生かした、落ち着いたリードだった。

 肩でも魅せた。3回2死一塁では、走者の松本剛のリードを見て、すかさず一塁へけん制球を送った。4回2死一、二塁では、一塁手の山口との息が合わずにけん制悪送球となり一、三塁とピンチを広げたが、最後は石川亮を中飛に仕留めて切り抜けた。

 開幕投手に指名された石川の球を実戦で初めて受け、4回4安打無失点と好リードを見せた。石川は「キャッチングがうまい。配球も問題なく、投げやすかった。凄いなと思った」と絶賛。井口監督はバッテリーを組ませた意図を「一度組ませて、どんな感じか見たかった」と説明した。想定を上回る内容に「しっかりやってくれた。石川も応えるように投げてくれた」と手応えを口にした。

 すでに井口監督は5日のソフトバンク戦でバッテリーを組んだ佐々木朗とのコンビについて「今の状況だとシーズンでも組むことになる」と明言。石川との呼吸も問題なく、06年の西武・炭谷(現楽天)以来、史上3人目となる高卒新人捕手の開幕マスクも見えてきた。正捕手の田村や守備に定評のある加藤ら高い壁はあるが、16年ぶりの快挙も現実味を増してきた。

 安打こそ出なかったが、6回無死一塁から四球を選ぶなど、オープン戦打率・182ながら出塁率は・357をキープする。1日にDeNAのドラフト1位右腕・小園と一緒に、市和歌山の卒業式に出たばかり。石川からカーブ、シンカーの使い方をアドバイスされた18歳は「今後、意識していきたい」と3月25日の楽天戦(楽天生命パーク)での本番を想定するように言った。(君島 圭介)

 《06年炭谷以来“3代目”》2リーグ制後、高卒新人捕手の開幕戦先発出場は55年谷本稔(八幡浜→大映)、06年炭谷銀仁朗(平安→西)といるだけ。松川が先発マスクをかぶれば16年ぶり3人目、チームでは初めてになる。また、高卒野手に広げても2リーグ制後の開幕戦先発出場は14人と狭き門。その中でロッテは前身球団を含め55年榎本喜八(早実=5番一塁)、65年山崎裕之(上尾=7番遊撃)、19年藤原恭大(大阪桐蔭=1番中堅)と3人。西武、近鉄の2人を抑え最も多い。

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