DeNA・細川　170キロ弾!ソト＆オースティンとの米修業で「こねない」打撃改良が実を結んだ

オープン戦   DeNA4－2西武 （ 2022年3月8日    横浜 ）

＜D・西＞4回1死、ソロ本塁打を放つ細川（撮影・尾崎　有希）
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　低い弾道が、左中間席に突き刺さった。DeNAの細川は「ジャストミートした。打球が低く、フェンスに当たると思ったが、入ってくれてよかった」と振り返る。三浦監督も「打球が落ちてこなかった」とその迫力を表現した。

　3―1の4回。今井の149キロの高め直球を強振した。球団トラックマンデータで打球速度は170キロ。角度19度は本塁打では低い数字だ。着弾まで3・5秒の高速弾。ベンチではオースティン、ソトに「グッドスイング！」と絶賛された。

　主砲候補として期待され続けた。16年のドラフト5位も、パンチ力には定評があった。だが過去5年で打率・216、5本塁打。勝負の6年目へ「自分を変えないと」とこのオフは変化を求めた。昨季終了後、球団の了承を得て渡米しカリフォルニア州でソト、オースティンと合同自主トレを行った。テーマはスイング時の両手首の使い方。昨季までインパクト直後に右手首が左手首の上にかぶさる「こねる」癖が出て、平凡なゴロが多かった。2人の助言を受け、両手首を投手方向へ同時に強く押し出す「こねない」打撃へ改良。打球に強さと角度が出始めた。オープン戦はこれで3安打中2本が本塁打で、ソトと並びチーム最多だ。

　並んでいた日本ハムが引き分け、オープン戦単独首位に浮上。大きな一発を放った細川に三浦監督も「去年と違い思い切りの良さがある」と変化を感じ取った。外野のレギュラー、開幕1軍争いは厳しい。「今年こそ活躍しないと」。生き残りに必死な男の戦いは、ここからが本番だ。（大木　穂高）

　◇細川　成也（ほそかわ・せいや）1998年（平10）8月4日生まれ、神奈川県出身の23歳。茨城・明秀学園日立では甲子園出場なしも、高校通算63本塁打。16年ドラフト5位でDeNA入り。17年10月3日の中日戦でプロ初打席初アーチ。翌日も2戦連続本塁打をマークした。昨季は37試合で打率.154、1打点。1メートル79。93キロ。右投げ右打ち。