阪神・梅ちゃんバズーカさく裂!右肩不安一掃、三塁けん制刺した 開幕へ攻守で存在感、打っては適時二塁打

[ 2022年3月9日 05:30 ]

オープン戦   阪神10ー3広島 ( 2022年3月8日    甲子園 )

<神・広>3回、梅野が三塁にけん制。大盛をタッチアウトにする(撮影・坂田 高浩)
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 阪神・梅野隆太郎捕手(30)が8日の広島戦で攻守にわたって躍動した。守備では3回1死二、三塁から“梅ちゃんバズーカ”を発動。三塁けん制で走者を刺し、失点を見事に防いだ。先発の西勇を巧みなリードで3回無失点に導き、打撃でも4回2死一塁で左越え適時二塁打。開幕2カード目の前哨戦で圧倒的な存在感を見せつけた。

 梅野はわずかな隙を見逃さなかった。1―0の3回1死二、三塁。西勇の窮地を救った。

 「隙さえあれば、狙ってやろうと思っていた。悠輔(大山)とアイコンタクトでうまいことできた。あうんの呼吸というか。自分の中でも大きかったし、チームにとってもスゴく大きなプレーになった。オープン戦とはいえ、自分ができるベストなプレーができたかなと思う」

 西川に対してカウント1―1から外角直球を要求し、捕球後は素早く握りかえて三塁へ。大きくリードを取っていた三塁走者・大盛が慌てて両手を伸ばして帰塁しても“梅ちゃんバズーカ発動”にはかなわなかった。広島側に与えた残像は強烈で、本番でも動きを封じるような一投だ。

 二遊間は定位置で守り、同点を覚悟していた。2死二塁へ局面が変わった後、西川を内角低め直球で空振り三振。無失点で切り抜け、西勇も「梅野があらゆる雰囲気を感じてサインを出してくれた」と最敬礼だった。

 春季キャンプは右肩の違和感で2月中盤の実戦では捕手出場を見合わせるなど、調整は決して順調といえなかった。持ち味の強肩を発揮し、一抹の不安もぬぐい去った。3週間後の29日からの開幕2カード目を見据え、リード面でも西勇を引っ張った。

 「短いイニングですけど、0で抑えられたことが良かった。西さんの投球の中で、いい引き出しを出せたらなと思って受けていた」

 新人2人が先発に名を連ねるなど、対戦経験が少ない若手中心の広島打線に対してスライダー、シュートを多めに要求して反応も探った。「スイングの力強さを感じる打者もいた。自分たちも対策を練っていかないといけない」。収穫を得て、うなずいた。

 攻撃でも4回2死一塁から床田の直球を左越え適時二塁打。4試合連続安打へ伸ばし、4スタンス理論を取り入れて向上を期す打撃でも成果は表れる。「まだオープン戦が続きますけど、自分のやれることをしっかりやって、ベストな状態でシーズンに入れるようにしたい」。正捕手を譲るつもりはない。(長谷川 凡記)

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